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小倉若葉|編集者、ディレクター

小倉若葉|編集者、ディレクター

 - ,,,,,  06:00 PM

意外とかかる!? マレーシアの生活費:「家族で海外移住」という選択・第2回

意外とかかる!? マレーシアの生活費:「家族で海外移住」という選択・第2回

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連載第1回の「「家族で海外移住」という選択。 多民族国家マレーシアで子育ても仕事もワクワクしながらやってみる!」はこちら

40年間もドメスティックに生きてきたのに、まさかの海外暮らし。しかも現地に会社までつくることになろうとは! まったく人生何があるかわかったものじゃありません。

でも、たった一度しかない人生。すでに半分は終えてしまったから、いつかしたいと思いつつも、今までしてこなかったことを全部するくらいのつもりで生きていこう! 親として子どもたちに教えられることはほとんどないけれど、多少かっこ悪くても、初めての経験を楽しんだり、困難に立ち向かったりする姿は見せられるかもしれない...マレーシアに移住しておよそ1年9カ月経った今も、その思いは変わっていません。


「新しいこと」を楽しめる人には、海外移住は案外快適


編集者という職業柄、これまでいろんな人と出逢い、いろんな場所に行き、いろんなものを見てきました。でも、30代後半で最初の出産をしたとき「ああ、私が経験していないことに、まだこんなにものすごいことがあったんだ!」と驚いたことを覚えています。

新しいことや新しい場所にストレスを感じる人には、海外暮らし、特に東南アジアでの暮らしはきついと感じるかもしれません。でも、私のように新しいことが大好き...言い方を換えると飽きっぽい性格の人は、結構向いているといえるかも(笑)。何せ失敗からも成功からも、日々学ぶことばかりなのですから!

「海外移住」も、きっと出産・子育てに次ぐ新しいことに違いない! そう期待に胸をふくらませて日本を飛び出したわけですが、暮らしてみると確かに何もかもが新しくて目を白黒させることだらけ。しかしながら、それなりの時間をかけて事前の下調べもシミュレーションもしたつもりでいたのに、期待どおりでなかったこともたくさんありました。

よい面で期待以上だったことの1つは、マレーシアのお国柄、大らかでのんびりした雰囲気が、思った以上に自分たちのライフスタイルに合っていたこと。東京にいたときは、なんて時間やルールに縛られたストレスの多い生活をしていたのだろうと思います。逆に悪い面は、前回も挙げた生活費が思った以上にかかるということ、治安がそれほどよいとはいえないこと、などでしょうか。


マレーシアの物価は安いものと高いものがある


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世界の首都と比較しても、クアラルンプールは広さの割に桁違いに安い家賃が魅力。
ただし、安い物件はそれなりのつくりです。


わが家の場合は、「住みたい国だった」というより「他に選択肢がなかった」というのが正直なところなのですが、マレーシアはなんと8年連続(2006〜2013年)で「日本人が住みたい国ナンバーワン」なのだそうです!(一般財団法人ロングステイ財団調査調べ)

震災前までは、定年退職した夫婦中心だったのが、近年は30〜50代でリタイヤ、あるいはセミリタイヤして移住してきた家族や、お父さんが稼ぎ手として日本に残って後方支援している親子留学組も増えています。なかには、現地企業で働きながら、子育てしているシングルマザーも。

外務省の発表によれば、マレーシアの在留邦人は2011年が10,401人だったのに対して、1年後の2012年には約20,444人と倍増! この数字は、日本大使館に在留届を出している日本人のみをカウントしているため、実際にはもっとたくさんの日本人が暮らしていることになります。

そんな背景もあってか、日本でマレーシアの魅力を伝えるメディアが増えているようです。ところが残念なことに、マレーシアの魅力ばかり取り上げて、マイナス面にはスポットを当てていないものが多い、というのが現地に住む者の印象です。

たとえば、代表的なところでは、「マレーシアの物価は日本の3分の1」という情報が長らくひとり歩きしているんですが、実際に暮らしてみると、そんなのはまったくひとり歩きもいいところ! たとえ母子だけでも、月20万円の予算で暮らすというのは結構難しいと思います。ローカルと同じような生活をすれば、話は別でしょうけれど...。

IMFが発表した2014年4月現在のマレーシアの経済成長率は5.2%。インフレ率は3.3%で、毎年じわっじわっと物価が上がっていることを、肌身で実感します。加えて、円安によるダメージも。私のようにメインの収入が日本にある場合、移住した頃と比べると円の価値が20%以上も下落しているので、「安い」という実感はもはやそれほどありません。しかし、確かに日本と比べるとその価格が3分の1、あるいはそれ以下のものも。例を挙げてみましょう。


日本より安いもの


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初めてマレーシアを訪れた人は、ショッピングセンターに行くと、そのきらびやかさと活気に大抵驚きます。
同時に物価がそれほど安くはないことに気づくのです。


家賃

たとえば、クアラルンプールの都心部に近い便利なロケーションで、150平米を超える物件に月10万〜15万円程度で住むことができます。郊外なら100平米超えで月5〜6万円の物件なども。

しかしながら、マレーシアの庶民的な物件(わが家を含む)は、面積は広いけれど、つくりが雑で全体にかなりションボリしています。また、日本基準だと汚いとされる物件も、マレーシア基準だと十分きれいだったりします。もちろん新しくてきれいで豪華な物件もありますが、家賃は当然高額で、月20万円、30万円、あるいはそれ以上ということも。それでも、東京都心の同じグレードの物件よりははるかに安いのですが。


水道光熱費


水道、ガス(プロパンが多い)料金は、政府の補助金政策のおかげでとにかく安くて、どちらも月額150〜200円程度。電気代はわが家の場合、一日中家で仕事をすることが多く、エアコンの使用頻度も高いため、月額1万5000円〜1万8000円くらいです。


ガソリン代/タクシー代

石油産出国であるマレーシアは、ガソリン代は安いもののひとつ。高速道路であろうが、都心であろうが、どこのスタンドで入れても1リットル=RM2.1(2014年8月現在、約70円)です。タクシー代は初乗りRM3(約100円)。エコノミーなバジェットタクシーなら1時間乗車してもRM30程度です。


日本よりちょっと安いか、あるいは同等のもの


食費

ローカル野菜は安いのですが、暑いせいで虫が多いため、農薬の使用料が多いという話を聞いてからは、オーガニックコーナーを利用することが多くなりました。同様に中国産野菜も、安全性への疑問から手を出しにくい...。子育て中のわが家は、食肉や卵についても、抗生物質残留フリーのものを選ぶことが多いです。しかしそうなると、日本にいた頃と食費はそれほど大きく変わらないことに。

ちなみにマレーシアのオーガニック野菜は種類が豊富で、日本で普通に売っている野菜と同程度の値段で買うことができます。つまり、日本にいたときと同じ予算で、ちょっとオーガニックな食生活が楽しめる、くらいに思っているのがちょうどいいのかもしれません。

外食の場合、ホーカー(屋台)やフードコートなら、1食150〜200円程度でおなかいっぱいになります。家で料理するより安いため、ローカルは基本的に外食やテイクアウェイで済ませることが多いそうです。ただし、安いものは安いなりの食材を使っていることや、ローカルフードは子どもには辛すぎる、味の濃いものが多い、などの理由で、子育て世代には頻繁には利用しづらい側面があります。(大人だけのときは、気兼ねなく利用しますが!)

庶民的なレストランでパスタを食べると、1皿500〜600円くらい。高級店だと1000円以上になります。これにサービス料10%や税金6 %がかかるので、日本とそれほど変わりません。


日本より高いもの


輸入品全般

大抵の輸入品は日本より高いです。たとえば、ワインは日本で1000円のものがマレーシアでは大体1500円くらい。日本でおなじみの100円ショップは、一律RM5(160円)です。日本産の食材や調味料も、日本の1.5〜2倍程度します。


教育費

マレーシアにいる多くの親御さんの頭を悩ませているのが、実はここ。マレーシアのインターナショナルスクールについては、また改めて詳しく書きたいと思いますが、クアラルンプールやその近郊の学校の学費は、年間40万〜300万円くらい。日本でインターナショナルスクールに通わせるよりは、安いといえるのでしょうけれど...日本で公立学校を選んだら、本来はかからないお金です。

また、学費の安い学校は、「インターナショナルスクール」とは名ばかりで、先生も生徒もローカルがほとんどということも。留学生も韓国人や中国、インドネシア人が中心なので、一般的な日本人がイメージする "いわゆるインターナショナルスクール"とはほど遠い印象です。

先生の英語ネイティブ率が高まるほど、学費は高額になり、生徒にも欧米の駐在員の子息が増える傾向が。なかには、学費がそれほど高くなくても、進学率の高い、評判のいい学校もあるのですが、残念ながら日本人の英語力では入学を断られるケースが多いです...。

また、学費以外にもスクールバス代(月額1万〜2万円)や家庭教師代、塾代、習いごと代なども考慮する必要があります。


それでも、マレーシアに暮らす意義


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イスラム教徒であるマレー系マレーシア人たちの断食明けを祝う祭り、ハリラヤにて。
カラフルな民族衣装は、大らかなマレーシアならでは。


家賃もインターナショナルスクールの学費も、日本と比べれば確かに安いといえるけれど、「安いものは安いなりである」というのが、ここマレーシア。日本にはある「安くていいもの」「値段以上の価値のあるもの」というのは、基本的には存在せず、質のいいものを手に入れようと思ったら、日本と同等の対価を支払う必要があります。実際、わが家の生活費は、東京で暮らしていたよりは少ないけれど、徳島で暮らしていたときよりは多くかかっています。

じゃあ、なぜマレーシアにいるの? と聞かれたら、「ここにあるものに魅力を感じているから」というほかありません。魅力とは何か? と問われたら、それは「多様性」のひと言に尽きるのかなと思います。

本記事のタイトルにも掲げているとおり、マレーシアはマレー系67%を筆頭に、中華系25%、インド系7%、その他1%の多民族国家です(国土は日本の9割、人口は2995万人で、日本のわずか4分の1です)。公用語はマレー語と英語ですが、中国語(北京語、広東語、福建語など)やタミル語も話されています。

国教はイスラム教ですが、多くの日本人が一般にイメージする過激なイスラム原理主義派などと違って、マレーシアのムスリム(イスラム教徒)たちはいたって穏やか。他に仏教やヒンズー教徒などもいて、それぞれの民族がそれぞれの文化や宗教を尊重しているので、マレーシアにはそれぞれの民族の正月が3回あります。肌の色は濃淡さまざまで、肌の色や髪の色が少しくらい違うからといって、差別されることはありません.マレーシアにおいては、人と違うことは当然のことだからです。

以前の私がそうだったのですが、日本にいると、どうしても「外国人=欧米系の白人」というイメージをもちがち。マレーシアに暮らすようになって、食、音楽、アートなど、自分が圧倒的に欧米文化の影響を受けてきましたことに、今さらながら驚いています。

でも、世界にはいろんな肌色の人がいて、いろんな言語、文化、宗教をもった人がいる。わが家の子どもたちには、そのことを肌身で感じながら、適応力・許容力の高い、世界中どこに行っても暮らせる人間に育ってくれたらなあと思うのです。次回は、マレーシアの住環境や治安について具体的に書きたいと思います。


小倉若葉(おぐら・なおよ)
神奈川県生まれ。WAKUWAKU MALAYSIA SDN. BHD.代表取締役、有限会社デュアル取締役。編集者、ディレクター。青山学院大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、1999年独立。2000年より東京・渋谷区恵比寿に拠点を構え、広告やウェブサイトの制作をする傍ら、NPO法人などでも活動。アートプロジェクトやチャリティイベントなどを立ち上げてきた。2011年3月より徳島に、2012年12月よりマレーシアに拠点を移し、クアラルンプールと東京を行き来しながら、マレーシアの生活情報や教育情報などを発信している。
主宰する「ワクワク海外移住」では、デイジーのニックネームでブログ「クアラルンプール、ときどき東京。」を書いている。

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