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印南敦史  - ,,,  07:30 AM

一生使えるスキル「指名される力」を得るためには、ギブ型アプローチが重要

一生使えるスキル「指名される力」を得るためには、ギブ型アプローチが重要

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これからの時代に一生使えるスキルはなにかという問いに、『「ご指名社員」の仕事術:「気がきく」「ギブ型」戦略で"声がかかる人"になる』(柳内啓司著、小学館)の著者は「指名される力」だと答えています。その理由は、大きく分けて2つあるのだとか。

1つ目は、どれだけ努力をして高いスキルを身につけたとしても、仕事のチャンスをもらえなければ、そのスキルは「宝の持ち腐れ」になってしまうということ。そして2つ目の理由は、指名される技術を身につけると、加速度的に成長し、ライバルと圧倒的な差をつけられるということ。

つまり本書で著者は、そんな考え方に基づいて「指名されるためにはどうあるべきか」を説いているわけです。第2章「ご指名される力を磨けば、一生食っていける」から、いくつかを引き出してみます。


「座学マニア」から卒業しよう


「仕事ができるようになるために、まずはスキルを磨こう」と、英会話教室やセミナーなどの「座学」にいそしむ人は少なくないもの。しかし、知識を得ただけで満足し、実践の場に活かすことができていない人が多いのも事実。だから、座学だけで満足してしまう「座学マニア」は一刻も早く卒業すべきだと著者は主張しています。

なかでも特によくないのは、メディアや友人などから「これからは◯◯を学ばないと時代に取り残される」という話を聞き、慌ててそれを勉強しはじめるパターン。こういうやり方では関係のない知識が身につくだけで、自分の仕事に直接的に役立つことはまれだといいます。(46ページより)


「仕事がデキる」になるまでの2ステップ


では、「座学マニア」にならずに成長するためのキャリア戦略とはどういったものなのか? この点を語るに際して著者は、多くの人がスキルアップにお金や時間をかけすぎていると指摘しています。しかし、努力して「やった感」が得られる専門スキルアップに腐心するよりも、「コミュニケーション力」を向上させ、まず「チャンスをもらえる人」になることを目指す方がキャリアアップ戦略としては正しいといいます。その理由は、次の2つ。

1つ目は、どんなに専門性を磨いても、それを活かすチャンスをもらえない限り意味がないから。もちろん、スキルを高めることは重要。しかしこれからの競争過多の時代に重要切なのは、それを活かす場所をつくるためのコミュニケーション力を向上させることだという考え方です。

2つ目は、コミュニケーション力を高め、チャンスを引き寄せることが、専門性を高めるいちばんの近道だから。「やらざるを得ない」というところまで追い込まれない限り、本当の専門性は身につかないもの。英語を身につけたいのなら、英会話教室に通うより、英語を使うプロジェクトに参加してみる。プログラム言語を習得したいなら、専門書を読むより、アプリを実際に開発してみる。実践の場こそが、「最高の学校」だというわけです。(47ページより)


「気がきく」能力は一生モノのスキル


コミュニケーション力のなかでも特に重要なスキルは、「気がきく」ことだと著者は記しています。上司がやってほしいと思っていることを先回りしてやっておいたり、部下のやる気が出るようなひと言をかけてあげたりと、「かゆいところに手が届く」人は、いつの時代も重宝されるというわけです。

その理由として大きいのは、「気をきかせることは、機械では代替できない」ということ。人間にしかできないことだからこそ、機械にその仕事を取られることはないわけです。また、気をきかせるという行為は、きわめて地域性の高いもの。その国や地域の文化を深く理解した人でない限り、「気のきいたこと」をするのは不可能。単なる言語習得よりも難しいので、小さいころからその地域に住んでいないと困難。そのため「気がきく」人は、グローバル化の波にも巻き込まれず、生き残れるということです。

ビジネスパーソンの基本である「気がきく」ということには、泥くさくてアナログなイメージがあります。しかし、将来的なグローバル化やIT化の波が、逆に人間にしかできないこと、その地域の人しかできないことである「気がきく」というスキルを際立たせるのだと、著者は結論づけています。(51ページより)


「ギブ型」の自己紹介を


「ギブ型」の自己紹介とは、「私はこれが得意でこんな実積がありますから、こんなことができます」と、自分が相手に「与えられること」を中心として自分を紹介すること。直で指名を受けるような人は多くの場合、初対面の相手に対してそのような自己紹介をしているといいます。

逆に、指名をもらえない人の自己紹介パターンは「テイク型」。「こんな仕事もらえませんか?」という受け身の姿勢で、仕事をおねだりするアプローチです。しかし当然ながら、それでは「ぜひお願いしたい」という気持ちにはなってもらえるはずもありません。

そこで、指名で仕事をもらえるような人物になるためには、「どんなスキルがあるのか」「どんな実積があるのか」をもとにした「ギブ型」の自己紹介を300字程度で簡潔に文章化し、さらには30秒程度の短時間で話せるように練習するといいといいます。なぜなら300文字/30秒の自己紹介は、相手に負担をかけずにつきあってもらえる文章量であり、時間だから。

また、ご指名が後を絶たない人は、自己紹介も早々に切り上げ、相手の自己紹介に耳を傾けるもの。どんなことに興味を持っているのか、仕事上でどんな課題を抱えているのか、といったことを相手の話のなかから見つけ、それに対して「こういったことなら、お力になれますよ」と、相手のための労力を惜しまないわけです。(52ページより)



著者は、サイバーエージェントでインターネットビジネスの黎明期に携わったのち、TBSテレビに入社。番組制作を経て、現在は放送局のIT戦略全編に取り組んでいるという人物。本書が強い説得力を感じさせるのは、そんな具体的な実積に基づいているからなのかもしれません。


(印南敦史)

  • ,,,,,,, - By

    庄司真美

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