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galileo  - ,,  12:00 PM

薬物から、ゲーム、恋愛まで。実は身近な「依存症」のメカニズムと克服法

薬物から、ゲーム、恋愛まで。実は身近な「依存症」のメカニズムと克服法

依存症


依存症や薬物乱用といった話題は、自分とは無縁だと思っていませんか。そうした症状に陥る人は確かにいるけれど、自分には今も(そしてこれからも)全く関わりのないことだ、と。うつ不安神経症もそうですが、こうした問題は実際に体験した人でないと、身近に感じにくいものです。しかし実際には、依存症は知らないうちに進行する病気で、いつあなたに忍び寄ってきてもおかしくありません。また、気づいていないかもしれませんが、あなたの知り合いや愛する人をむしばんでいる可能性も非常に高いのです。

米国だけでも、違法薬物(処方薬を含みます)、あるいはアルコール依存で治療を必要とする12歳以上の人の数は、2009年の時点で2300万人以上に達していると、薬物乱用・精神衛生管理庁(SAMHSA)が伝えています。これは米国人のほぼ10人に1人です。しかもこの数字には、ひそかに依存症を抱えている10代の若者や大人、あるいは喫煙といった、薬物やアルコール以外の依存症の人たちは含まれていません。米国では、アルコールやタバコ、あるいは違法薬物が死につながったケースが、全死因の約4分の1に達しています。こうした事実を見ると、依存症は人を死に至らしめるおそれの高い病気の1つと言えるでしょう。とはいえ、治療が可能な病気でもあるのです。

残念ながら、今お伝えした統計の数字や政府の広報を見ても、助けを求めようとする人はまれです。「依存症」や「薬物乱用」「病気」といった言葉には負のイメージがつきまとっているので、私たちは問題を直視しようとしません。ましてや、問題の存在を認めたり、正面から論議したりするなど、もってのほかです。でも、あなたの親友や姉妹、息子、同僚、さらにはあなた自身が、助けを必要としているかもしれません。私たちはこの問題について、率直に話す必要があります。恥だという意識を捨てなければなりません。では、依存症に関する医療専門家の話に個人的な体験を交えてお伝えしていきましょう。


依存症とは何か


「依存症(addiction)」という言葉は、ラテン語の「委ねられる」あるいは「(奴隷として)縛り付けられる」という意味の単語「addictus」に由来しています。ビデオゲーム、ガールフレンドやボーイフレンド、あるいは薬物など、何かに依存した経験のある人なら、この単語の意味や、やめようとしてもやめられない感覚を理解できるでしょう。

筆者は以前、タバコを毎日1箱吸っていました(当時は今ほど喫煙に厳しい社会ではありませんでした。だからといって堂々と吸っていたわけではないですが)。何年もの間、毎朝目覚めるたびに、今日こそはタバコをやめようと思っていたのを今でも覚えています。「今日はタバコを吸わないぞ......いや、とりあえず量を減らそう」と考えるのです。でもその日が終わると、1箱かそれ以上のタバコを吸っていて、お決まりの自己嫌悪や自責の念に襲われました。罠にはまって抜け出せないような気持ちになったものです。

米国立薬物乱用研究所(NIDA)は、薬物依存を以下のように定義しています:


依存症とは、慢性的で再発性のある脳の疾患で、有害な結果を招くにもかかわらず、薬物を強迫的に求め、使用せずにはいられなくなる点を特徴としています。これが脳の疾患だと考えられるのは、薬物が脳に変化を起こすからです。薬物は脳の構造や機能を変えてしまいます。このような脳の変化は長く続き、有害な行ないばかりか、多くの場合には自己破壊的な行動につながるおそれがあります。


この文章の「薬物」の部分を、依存性の高いほかのものに置き換えて読むこともできます。影響を受ける脳の経路は大半の依存症に共通しているからです(この点についてはあとでもっと詳しく触れます)。

上記の定義を採用するなら、どれだけたくさんの人が何かを乱用したり、依存状態になったりしているかが容易に想像できるでしょう。違法薬物に限ったことではありません。カフェインの禁断症状を経験したり、ビール1杯では満足できなくなったり、「あと1レベルだけ」と言っているうちにゲームがやめられなくなったり、といった経験は誰にでもあるはずです。

呼び名はどうあれ、依存症とは根本的には、「快楽を追求し、不快なものを避けようとする心の動き」だと説明してくれたのはScott Glassman氏です。同氏はフィラデルフィア・カレッジ・オブ・オステオパシック・メディシン(Philadelphia College of Osteopathic Medicine)の臨床学准教授で、メンタルヘルス・カウンセリング修士プログラムの副主任を務めています。ただし、同氏が指摘しているのは、快楽を「追求」する行為であり、快楽そのものではないことに注意してください。

ハーバード大学の健康情報サイトには、依存の有無を判定する、以下の3つの質問が掲載されています:


以下に挙げる3つの質問のうち、どれかに「はい」と回答した人は、依存の問題を抱えている可能性があります。まずは医療機関に相談し、より詳しい判断と指導を仰いでください。


  • 対象となる薬物、あるいは行動について、以前よりも使用量や頻度が増していますか?

  • その薬物を摂取していない時、あるいはその行動を起こしていない時に、禁断症状を覚えますか?

  • 薬物の使用、あるいは行動の頻度について、誰かにうそをついた経験はありますか?


依存症が脳に及ぼす変化とは


砂糖への依存に関するTED-Edの動画では、砂糖のほか、アルコールやニコチンといった依存性のある物質が私たちをとりこにする仕組みを解き明かしています。これらの物質は脳内にある報酬系を活性化させ、結果的にドーパミン濃度の急上昇を招き、高揚感をもたらします。

しかし、時が経つにつれ、こうした物質に対する耐性が生まれ、以前と同じくらいの報酬を得るためには摂取量を増やざるを得なくなるのです。このからくりをGlassman氏はこう説明します。


人間の脳には、即坐核、別名「快楽中枢」
と呼ばれる、依存的な行動と密接な関係を持つ部位があります。この部位の活動が、人が何かを強く求める気持ちの強さにつながっているのです。食べ物やギャンブル、ビデオゲームなど、快楽をもたらすものはすべて、この即坐核を活性化し、依存症へと導く可能性があります。

コカインやアンフェタミンといった興奮作用を持つ薬物は、ドーパミン濃度を上昇させ、興奮や覚醒、行動の活発化、気分の高揚などを招きます。こうした薬物を繰り返し用いると、脳のこの部分におけるドーパミン放出能力が向上するため、さらにこの薬物が欲しくなります。同時に、即坐核は薬物以外の刺激となるセックスなどの行動に反応しにくくなり、報酬をもたらす行動の見極めに役立つ、より一般的なシグナルを感じにくくなります。その結果、こうした人たちは、求める薬物を手に入れるために人生の多くの時間を費やすようになっていくというわけです。


依存症の生理学的なメカニズムは完全には解明されていません。また、人によって異なる部分もあります。例えば、イエール大学で行われた脳スキャンの研究では、依存を抱える人は、ストレスや薬物、アルコールといった依存の引き金を引く物質に対する反応が、一般の人と異なっていたことが判明しています。ですから、こうした人に対する最適な治療法にも、違いが出てくる可能性があるのです。一卵性双生児を対象としたいくつかの研究では、薬物への依存のうち遺伝子に起因するものは50%ほどで、あとの半分は環境によるものではないかと示唆されています。


依存症を引き起こす心理的かつ社会的背景


依存症を克服しようとした経験がある人なら誰でも知っているように、心理面に比べると、身体面の問題など些細なものです。例えば、ドーパミンの生成を抑える投薬治療などで身体的な渇望を抑えることは可能です。しかし、(薬物やアルコール摂取が)単に習慣化していたり、さまざまな心理的要素を抱えていたりすれば、結局は求めずにはいられないのです。

ほかの人より依存に陥りやすい人がいるようですが、これにはどういった要素が働いているのでしょう? それについては、身体的要因だけでなく、環境やその人の内面の問題も大きく関わっています。シカゴにあるアドラー心理学大学院の臨床心理学准教授で、薬物乱用カウンセリングプログラムのコーディネーターを務めるJoseph Troiani氏の説明を聞いてみましょう:


何か1つ、特定の引き金があるわけではありません。中毒性の障害を引き起こす要素やハイリスク行動は実にさまざまです。

  • 生理学的要素:出生前の薬物暴露、遺伝的素因、使用された薬物の精神薬物学的な影響、さらには当人の薬物に対する耐性などが関わっています。
  • 心理学的要素:ストレスや悲嘆、不安、うつ状態、身体的あるいは心理的苦痛はすべて、薬物使用に走る可能性を高める要素です。
  • 社会的要素:家族やコミュニティー内で薬物が使われている状況を目にしていることや、場合によってはその人の職種も、薬物依存を引き起こす要素になり得ます。
  • 内面の要素:生きがいや希望の喪失、あるいは人生に意味を見いだせないといった状況が考えられます。


複雑な要因がからむほかの健康問題と同様、依存症が起きるきっかけは人によって実にさまざまです。とはいえ、朝起きて「さあ、依存症になろう」と思う人間などいませんし、自分にそのようなレッテルを貼りたがる人もいません。

個人的な体験から言わせてもらうと、一番の問題は、依存の対象となるものに対するその人自身の認識だと、筆者は感じています。私たちはそういった対象物に実際以上の価値を見いだし、心のよりどころにしてしまうのです。こうした傾向が、周囲の人によって助長される部分もあるでしょう。例えば、イチゴが本当に希少で高価なものだと仮定してみてください。あなたは、そんなイチゴをほぼ毎日食べられる、恵まれた立場にいるとしましょう。1日の中で食べることを許される時間は限られていて、一度にたくさん食べているところを誰かに見られたら、多くの人にとがめられるでしょう。でも、本当においしいのです!(しかも、脳に化学的変化を起こし、食べると幸せな気分で満たされます)。あまり食べ過ぎると身体に良くないと知っていながら、友達もみんな、集まってはイチゴを食べています。こんな状況でイチゴを食べずにいたら、むなしさを覚えるでしょうし、周囲もどこか悪いのかと不審がるでしょう。

イメージは何となくつかめたのではないでしょうか。社会や外部からの強い働きかけは、依存症が悪循環に陥る手助けをし、人によってはこの罠から逃れられなくなります(女性向けサイト「Jezebel」に投稿された、恐ろしくも勇気にあふれた手記では、アルコールに依存した筆者が、人に隠れてマウスウォッシュをがぶ飲みするまでになった実体験が綴られています)。


依存症から抜け出すには


聞いたことがあると思いますが、最初にして最大の難しいステップは、問題が存在することを、少なくとも自分自身に対して認めさせる段階です。大切な人が心配してくれているなら、あなた自身も心配すべきです。とはいえ、本気で変わるために自らの背中を押せるのは自分しかいません。

自分を変えようと決めたら、そのあとの治療法の選択肢は、症例によって違ってきます。当然ながら、筆者がこの記事を書くために話を聞いた医師のほとんどは、専門医の診察を受けるよう勧めていました。専門医なら、行動療法を組み合わせながら、必要に応じて投薬治療を行ってくれるでしょう。ただし、Glassman氏も注意を促しているように、あなたに合ったアプローチを取ってくれる医師を見つけることが肝心です:


依存症の克服には、依存対象からの離脱、禁断症状への対応策としての投薬治療、さらに、期間はそれぞれ異なりますが、個別あるいはグループでのカウンセリングといったプロセスが考えられます。自分を変えようという決意は途中でくじけてしまうことも多く、薬物をやめる際にはかなりの葛藤が生じるのが普通です。医師が威圧的で、相手を責めるようなアプローチを取ると、かえって逆効果になり、依存しているものや行動にさらに走らせる結果に陥りがちです。むしろ、相手を受け入れ、その人に寄り添い、導いていくような(動機づけ面談法)タイプの働きかけを行うほうが効果的です。患者自身に、自分の欲望や能力、理性についてじっくりと考えるよう促し、依存行動をやめる必要があると気づかせるわけです。


ジャーナリストで編集者のJolie O'Dell氏は、自らの克服体験について赤裸々に綴った手記の中で、こう述べています:


こうした手記を執筆する理由はたった1つです。私が今の自分をとてつもなく誇りに思っているとか、自分が受けた傷を「見せびらかしたい」とか、そんな理由ではありません。親愛なる読者のみなさんに、あなたを悩ませている飲酒や薬物の問題は、一生つきまとうものではないと知ってほしいのです。最初の小さな一歩を踏み出せば、自ら招いている悪循環を断ち切れます。そして行動を起こせば、これは神に誓って断言できますが、あなたの人生はこれまでで一番美しく、喜ばしく、呆気にとられるほど見事に変わります。私こそがその生き証人です。ここに綴られているのは、口先だけの言葉ではありません。そして、私が依存症を克服して一番良かったと思うのは、自分が生き証人になれたという、まさにその点なのです。


Melanie Pinola(原文/訳:長谷睦/ガリレオ)

Photo by Andrea Danti(Shutterstock), felixtsao, DaveBleasdale.

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