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佐藤ゆき佐藤ゆき  - ,  09:00 PM

ピクサーの魔法は「新しいアイデアが守られる文化」にあり

ピクサーの魔法は「新しいアイデアが守られる文化」にあり

ピクサー


Inc.:1995年にトイストーリーが世に出て以来、ピクサーは14本の映画を公開しました。どれも新しい技術を導入し、観客の共感を広げ、商業的にも成功するという快挙を成し遂げてきました。ピクサー・アニメーション・スタジオの社長、エド・キャットムル(2006年の買収以降、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの社長も務める)は、スティーブ・ジョブズ、また物語の名手ジョン・ラセターとともに、ピクサーを成長させていきました。彼の著書『クリエイティビティ・インク:真のインスピレーションを阻害する見えざる力と闘う(原題:Creativity, Inc.: Overcoming the Unseen Forces That Stand in the Way of True Inspiration)』において彼は、メンバー全員の声が尊重され、新しいアイデアが守られるカルチャーをいかにして築いたかを綴っています。今回ご紹介するのは、そんなキャットムル氏とのインタビューです。


── ピクサーは元々、高解像度の画像を処理できるコンピュータをつくっていました。こうした初期の事業は、その後のイノベーションをもたらす手法にどのような影響を与えましたか?


元々ハードウェアをつくる事業からスタートしたおかげで、製造について多くのことを学ぶことができました。また、クリエイティビティに関するいくつかの手法を、その経験から学びました。多くの人はそのような見方をしませんが。だからこそ、私はトヨタが実行したことは、大きな注目に値すると思っています。トヨタは組立ラインを「製品を社会に出すための方法」とみなしました。同時に、それは従業員を問題解決に向かわせました。それゆえに、トヨタにはクリエイティブな環境が生まれたのです。私は、それまでクリエイティビティの意味をあまりに限定的に定義していました。


── 成功することが既に証明されているものを作ることと、斬新でユニークなものをつくることの間で、どのようにバランスをとっていますか?


「面白いアイデアがあります」と、あるディレクターが言います。こうしたアイデアの中には、かなりぶっ飛んだものもあります。料理をするネズミ。家に風船をくっつける老人。こうしたアイデアは、明らかに商業的なものではありません。他のアイデアの方が、商業的に成功するように感じられます。ディズニーで『アナと雪の女王』のようなミュージカルをやるときには、かなりの確立で成功するだろうという確信があります。『カーズ』のような映画をつくるときには、どのようにそれを進めればよいかを理解しています。なので、自分たちが得意なことと、そうではないものをうまく混ぜるようにしています。リスクが高いものと低いものを組み合わせることで、チームに対してクリエイティブになるモチベーションを与えています。ですが、すべてがハイリスクなものに賭けるといったことはしません。そうしたら、まるで私たちは実験的なアートスタジオになってしまうからです。

逆に、視聴者の反応を気にし過ぎるあまりに、問題に陥ってしまう企業もいます。そういった企業は「視聴者の反応に基づいて、作品を微調整している」と言います。ですが、そうして細かい変化を加え続けていると、斬新なことに挑戦することがもっと難しくなってしまいます。つまり、商業的なものと斬新なものの両方が必要だということです。両者の中間点に立つべきです。


── 著書のタイトルでは、クリエイティビティを阻害する「見えざる力」について触れられていますが、それはいったい何を指すのでしょうか?


よく分からないこと、という概念にもレベルがあります。たとえば、企業の経営責任が大きくなっていくと、関係者の接し方が変化していきます。会議に出ても、既に答えが用意されているのです。予想外のことは期待されません。こうして、得たい情報を得るのが難しくなります。

メンバーは明確な情報を欲しがるようになるのですが、これこそ、多くの会社を台無しにしてきたものです。メンバーは、明確な情報が欲しい。そして、リーダーはそれに応えようとする。ですが、真に明確な情報というのは、その個別の状況に存在しない可能性もあります。逆に、情報が過度に単純化されて、間違った自信をメンバーが抱くようになります。同時に、ランダムに起こるさまざまな出来事が、私たちが望まない形での影響力をもつことがあります。今現在も、この組織の中で起きていることがありますが、その全貌が私には見えません。なので、私は常にそうしたことを意識し、徹底的に調べて、常にヒントを探すようにしています。


── 美しさ、そして感情を喚起させる製品をつくっている組織にとって、目標を測定するための指標やデータに基づく分析はどのような役割を担っていますか?


1本の映画をつくる過程では、何百人ものスタッフが、何千もの絵をつくっていきます。その過程は非常に複雑なものなので、情報の流れを分析するために多くのツールを使用しています。それによって、かなりの分析が可能です。一方で、測定できないことも多く起こります。さらに、測定ツールを使うことで、ある1つの型にはまった考え方から抜け出せなくなるという危険性もあります。なので、定期的に一歩下がって「この考え方を壊して、まったく新しい視点で見てみよう」と言う必要があります。直感をベースに仕事をすることと、現実のデータに基づいて仕事をすることをうまく織り交ぜる必要があります。


── ピクサーは、常に豊富なアイデアが生まれているイメージがありますが、これまで停滞期のような時期を経験されたことはありますか?


アイデアが尽きてしまったことはありません。ですが、アイデアというのは非常に複雑なものです。アイデアが形になったものを消費者が目にする段階では、それは既に1つのシンプルな物だとみなされます。iPodやiPadといった名前のついた物だと。ですが、それは何百万ものアイデアによって支えられているものです。なので、「あるアイデア」という考え方自体が、間違った考え方だと思います。むしろ問うべきことは、興味深い問題の数々に取り組み、それを解決に導けるチームが存在するのか、という点です。


── 新しい試みに挑戦し続けているにも関わらず、安定して高いクオリティを保つことができるのはなぜでしょうか?


ピクサーはこれまで、14本の映画を公開し、どれも成功を収めました。すべて興行成績1位を記録しました。ですが、どの作品も、製作に取り組み始めた時点では、皆口々に「この作品は台無しになる。間違った方向に進んでいる」と言ったものです。実際、多くのことが失敗しました。製作過程で、プロジェクトが崩壊したこともあります。そうした点に多くの人が気付かないのは、皆最終的に出来上がった作品だけを見ているからです。私たちは、かなり深刻な問題を経験してきました。ですが、そうした問題が起きたときには、その事実を認め、再スタートを切ります。製作過程のどの段階であろうと、起きた問題を捉えて、認識することで、かなり高いクオリティを保ってきました。


── ピクサーの製作過程で重要なものとして、Braintrust(ブレイン・トラスト)と呼ばれる、製作中の作品に対してメンバーが互いに建設的なフィードバックを与え合うミーティングがありますね。こうした手法は、どのような企業でもすぐに導入できるものでしょうか? それとも、時間をかけて導入する必要がありますか?


ピクサーのブレイン・トラストについて聞いていたディズニーのメンバーは、Storytrust(ストーリー・トラスト)と呼ばれるものを導入しました。ですが、彼らはそのミーティングをどのように運営すればよいのか、理解していませんでした。私たちは彼らに、会議室から上下関係を取り除くことが、このミーティングで重要な点であることを説明していました。ですが、何カ月か経って見てみると、メンバーは、自分の考えを口に出す前に、ジョン・ラセター(主任クリエイティブオフィサー)の考えを受け入れてしまうことが分かりました。それは、ブレイン・トラストの考えと逆行するやり方です。私たちは、なぜジョンの考えに従うことが、結果的にチームにとって害となるのかを説明しました。その後、彼らのやり方は改善されましたが、かなり高いレベルで運営できるようになるには、数年を要しました。私たちが互いに信頼していなかった、というのは理由として十分ではありません。信頼というのは、構築に時間がかかるものです。今では、ディズニーのミーティングは、すばらしい場へと変化しました。ですが、それに労力を要したことは事実です。


── ディズニーによるピクサーの買収を通じて、クリエイティビティを損なわずに異なるカルチャーを融合させることについて、あなたが学んだことは何でしょうか?


買収の時点で、私たちは共に自分たちのカルチャーにとって重要だと考えることのリストをつくりました。それは、大きなリストになりました。中には、ちょっとバカバカしいものもありましたが、非常に重要な内容も含まれていました。ですが、リストを作成した時点では、どれがバカバカしく、どれが重要かも分かりませんでした。当時合意していたことは、ピクサーは完全にディズニーの子会社となったものの、独自のピクサーのやり方で物事を進めていくという点です。なので、私たちは異なるシステムとルールをもっています。

ジョンも私も、ディズニー・アニメーションの責任者だったので、2つのスタジオを合体させないこと、お互いの作品のために仕事をすることは全くないようにすることをはっきりと決めました。この点は、組織のカルチャーの点でとても重要なことだと考えました。というのも、片方のスタジオがある問題を解決したときには、その問題解決を自ら成し遂げたのだと感じる心理的なメリットがついてくるからです。ピクサーのメンバーは、ディズニーの一部であることに誇りを持っていますが、同時に彼らは自分たちはピクサーのメンバーであるという意識も強く持っています。既存の濃いカルチャーを取り込みつつも、そのカルチャーを継続して保っている例としては、良いモデルになっています。


The Source of Pixar's Magic? Straight Talk I Inc.

Leigh Buchanan(訳:佐藤ゆき)

  • ,,, - By 松尾仁LIKE

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