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吉川晶子  - ,,,  11:00 AM

女子高生CEOと考える新世代の「減災イノベーション」 ~ポストクエイク時代の「おうち」進化論

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女子高生CEOと考える新世代の「減災イノベーション」 ~ポストクエイク時代の「おうち」進化論

仁禮彩香さん、齊藤瑠夏さん


東日本大震災から3年。あの未曾有の経験を教訓に、さまざまな分野で"減災"への取り組みが行われてきました。そこから生まれたイノベーションを集め、広く共有しようという目的で2014年3月7日に開催されたのが「ポストクエイク・イノベーション・フォーラム」です。

企画・主催したのは、なんと2人の女子高生が代表をつとめる企業でした。


バラバラだった減災イノベーションを集めて共有する


「ポストクエイク・イノベーション・フォーラム」に参加したのは、産・学、営利・非営利を含めた約40団体/200名もの人々。東北をはじめとした日本各地で、復興や減災に関する何らかのイノベーションの事例を実践してきた人々です。

スローガンは「一つひとつの"おうち"から 高めよう 日本の減災力」。地域コミュニティや産業分野、政治や学問など、これまで立場を異にしてそれぞれに取り組まれてきたイノベーション事例が、このスローガンの元で集まり共有される貴重な場となりました。


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左)株式会社グローパス COO 齊藤瑠夏さん 右)同社 CEO 仁禮彩香さん


このフォーラムを主催したのが「株式会社グローパス」。CEOの仁禮彩香(にれい・あやか)さんと、COOの齊藤瑠夏(さいとう・るか)さんの2人は、どちらも16歳の現役女子高生です。


すべてを"自分事"化するスキル


2人がグローパスを設立したのは中学2年生の時。なぜその若さで会社を作ろうと思い立ったのでしょうか? 仁禮さんはその理由を「学生の私にとって、世の中で一番知らないことが"ビジネス"だったから」と説明します。

「私たちが通った幼稚園と小学校は、与えられた時間割をこなすのではなく、子どもたち自身が『今日は何を勉強しようか?』というところから考えるようなカリキュラムでした。"長さを測る"ということの勉強のために、裏山の竹を切ってイスを作ったこともあります。4本の足を同じ長さに測って切るのが難しくて、1日がかりでした」

そこで何よりも大切にされたのは、「自分が知りたいから学ぶ」という、すべてを"自分事"化する姿勢。この基本スタンスを深く身につけた2人は、中学生になってから「最も知らない世界」であるビジネス界への好奇心を抱きます。イスを作ったのと同じように、実践を通してそれを学びたいと考えた彼女たちは、当時2人の合気道の先生だった実業家の有田曉生(ありた・あきお)氏の支援を得て、株式会社グローパスを設立しました。


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グローパスでは設立以来、世界11カ国の子どもたちと連携して異文化を理解し合うための「グローバル人生ゲーム」プロジェクトや、クリエイティブな子どもを育むグローバル寺子屋「g-Cafe」のプロデュースなど、「子どもによる子どものための未来共創会社」としての活動を行っています。

そんなグローパスが震災をテーマにしたフォーラムを企画するに至ったのは、ある日の何気ない雑談がきっかけでした。

「私たちは毎週火曜に学校終わりで集まって、定例ミーティングをするんですが、そこで『そういえばもうすぐ東北の震災から3年経つね』って話になったんです。それで、来週までに震災の後に何が起こったか各自で調べてこようってことになりました。そこで初めて、大手企業から小さな団体まで、たくさんの素晴らしいイノベーションが各地で実践されているということを知ったんです」

そして、何ごとも自分事として考える2人は、さらに発想を展開させていきます。

「だけどこれ、私たち先週まで何も知らなかったよね、って。両親に聞いても初めて聞いたと言っていたので、きっと皆もそうだろうと思いました。どんなに素晴らしいイノベーションでも、知られていなければあまり意味がない。だから、どうやったら皆を集めてこのイノベーションを共有できるかな?と考えたのが、この企画の発端です」


"おうち"こそ減災のカギだ


スローガンを「一つひとつの"おうち"から 高めよう 日本の減災力 」としたのには、こんな理由があります。

「"おうち"っていうのは、家族の"単位"だと考えているのですが、これは何かが起きた時に一番最初に基準になる単位だと思うんです。地震があった時に真っ先に考えることは家族の安否だし、地震の備えをするときにはまず誰と話し合いしなくちゃいけないかというと、それも家族ですよね。だから減災のためにはそこ(=おうち)がしっかりしてないといけないと考えて、このスローガンにしました」

"おうち"とは「家族の単位」という意味の他に、「建築物」を指す言葉でもあります。グローパス設立時から2人を支える先生である有田曉生氏に、最近こんなことを教わりました。


─ 五重塔はなぜいくつもの大地震を経てなお倒れないのか。

五重塔は、1本だけの支柱と各階の梁は固定されておらず、ゆるく串刺しにしただけの状態になっていて、柔らかくしなりながら地震の揺れを受け流すための免震構造になっている。また、釘を使わないで複雑に組み合わせた梁や柱も、摩擦によってエネルギーを吸収する構造になっている。

現代の日本の高い技術力は、昔の人の知恵=イノベーションの積み重ねによって培われてきた。...



日本の耐震イノベーションの最先端「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」


五重塔のように、歴史の長きに渡る地震との戦いでイノベーションを積み上げてきた日本の建築技術。その最先端として「ポストクエイク・イノベーション・フォーラム」でも熱い注目を浴びていた事例のひとつが、協賛企業の大和ハウス工業株式会社による「持続型耐震」の家「xevoΣ(ジーヴォシグマ)です。


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「xevoΣ」は、一度の巨大地震で倒壊しないことを重視した従来の耐震建築と違い、繰り返し起こる巨大地震や余震にも耐える"ポストクエイク"の新基準を導入しています。

東日本大震災では余震が何度も繰り返し起きたことが記憶に新しいですが、「xevoΣ」は震度7クラスの地震動を4回与えても高い耐震性能を持続し、ダメージを最小限に抑えます。

この安全性のカギとなるのが、「Σ形デバイス」という独自の技術。Σの形をしたデバイスがしなやかに動くことで地震の揺れを効果的に吸収し、建物の揺れを早く収束。地震が繰り返し来ても、初期性能を維持することができるのだそうです。


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この「Σ形デバイス」の技術について、フォーラムでは齊藤さんが「『耐える』のではなく『受け流す』というしなやかな強さが、私たちも習っていた合気道に似ている」とコメントしていました。


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また、「xevoΣ」のもうひとつの特長は「大空間大開口」。構造躯体の強度アップによって従来より少ない柱・耐力壁ですむので、天井が広く、視界を遮る柱もありません。そのため広々とした空間を感じることができます。


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この点に関して仁禮さんは「"強くなる"ことが"武骨になる"ことではなくて、かえって広く美しくなっているところが、『防災ガール★』のアプローチに通じる感じ」と、同フォーラムのコラボレーターを挙げてコメントしていました。


今までの知恵の積み重ねによってよりよくなること


東日本大震災の後、世界は少しずつ確実に変化してきています。そんな「ポスト3.11」ともいわれる時代を自然に生きる新世代の2人は、この変化に対してもあくまで冷静。

「ただ世の中が変わればいいというものでもなくて、一番いいのは今まである積み重ねの上に新しい知恵を少しずつプラスして、よりよくなることではないかと思います。今まであったものを全部取っ払って新しいものを作ろうとすると、人間も環境も必ずついていけなくなりますから」

そのために必要なのは、震災のような出来事を自分事として捉えた上で、「気になって調べる」という感覚を持つこと。そういう意識の変化によって自然発生的に動き出すムーブメントが、きっと世の中を勝手に変えていくのでは...と仁禮さんは言います。

グローパスの2人にとって東日本大震災が真に自分事となったのは、フォーラムの前にバスのキャラバンで復興が遅れている陸前高田や石巻、女川を巡った時。その場所で感じた言葉にならない感覚を胸に、「ポストクエイク・イノベーション・フォーラム」の最後では内閣府特命担当大臣 防災担当の古屋圭司氏に政策提言をしました。それは減災を「減災産業」という定義で捉え、社会のシステムの一部として定着させることでした。

「フォーラムは今後、大きくしていくよりも定着させることを目指したい」というグローパスの堅実な方針には、"しなやかな強さ"で世界を変化させていく新世代の力がみなぎっています。


xevoΣ(ジーヴォシグマ)|ダイワハウス

(吉川晶子)


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