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印南敦史  - ,,,  07:30 AM

アベノミクスが注目される理由は? 世界史から学ぶ、経済の仕組み

アベノミクスが注目される理由は? 世界史から学ぶ、経済の仕組み

経済は世界史から学べ!


目前に迫った消費増税を筆頭に、さまざまな論議が繰り返されるTPP問題、そして円高、デフレといった、その成り立ちや構造をきちんと身につけておきたい経済の問題は少なくないもの。けれど人には聞きづらい、あるいはじっくり学ぶだけの時間がないなど、なかなかその機会に恵まれない人もいるのではないでしょうか。

しかし、駿台予備校世界史科の現役講師である著者による『経済は世界史から学べ!』(茂木誠著、ダイヤモンド社)は、そんな悩みを解消してくれる好著であると言えそうです。なぜなら経済のストーリーと仕組みについて、歴史の流れと絡めながら解説したユニークな内容だから。「いまいちわからない」「そうなった根拠を知りたい」などのニーズに、きちんと応えてくれるというわけです。

たとえば流行語のように使われている「アベノミクス」という言葉も、歴史の流れにあてはめて捉えてみると理解が深まるはず。というわけで、きょうは第5章「財政 国家とお金」内の「アベノミクスの世界的意味」に焦点を当ててみることにします。



「アベノミクスの世界的意味」を知るための3ステップ


1.「ケインズ主義」を下敷きにした「日本列島改造論」の推進

「デフレ(通貨不足)の状態にある世界恐慌時には、財政出動(公共投資)と金融政策(紙幣増刷)によって通貨を供給すればいい」と著者は説明しています。歴史的にみて、それにあたるのは、高橋是清の行なった「高橋財政」、アメリカの「ニューディール」、シャハトの「4カ年計画」など。そして、これらをイギリスの経済学者であるケインズが理論化したものが「ケインズ主義」です。

日本では、田中角栄による「日本列島改造論」が有名。日本海側を中心に高速道路や新幹線で交通インフラを整備し、景気回復と中央・地方の経済格差是正をはかったのです。

ちなみに高橋財政と日本列島改造論は、共に財政出動といえますが、両者の間には決定的な違いがあります。高橋財政がデフレ下で行なわれたのに対し、日本列島改造論はインフレ下で行われたのです。その結果,財政は悪化し、インフレを加速させることになってしまいました。著者はこれを「糖尿病の患者が、大食い競争に参加したようなもの」と表現しています。

しかし、田中角栄が失脚した後も、竹下登や小沢一郎が公共事業を続けたため、彼らの懐には建設業界から莫大な献金が流れ込み、田中派(竹下派)は自民党内の最大派閥になりました。(212ページより)


2.田中派に、小泉派が「新自由主義的な政策」で対抗する

ケインズ主義的な財政政策を激しく批判したのは、シカゴ大学のミルトン=フリードマン教授を中心とする新自由主義者たち。その考え方は「公共事業は税金の無駄。産業保護は民間活力を削ぐ。政府は貨幣量の調整だけ行なえ」というもの。

80年代にレーガン大統領が行なった「レーガノミクス」、イギリスでサッチャー首相が行なった「国営企業民営化」と「公務員削減」がこれにあたります。日本では、80年代の中曽根康弘内閣による「国鉄民営化」、橋本龍太郎内閣による90年代後半の「構造改革」、小泉純一郎内閣による00年代前半の「聖域なき構造改革」が新自由主義的な政策といえます。

先述した自民党内最大派閥の田中派に、新自由主義的な立場から挑んだのが小泉純一郎でした。党内での権力抗争に勝利するため緊縮財政に転じ、田中派の権力基盤だった道路公団と郵政の民営化を断行しました。これに先立って「自民党をぶっ壊す!」と叫んだことは有名な話ですね。

しかし、バブル崩壊後の日本で、橋本や小泉が公共事業削減などの新自由主義を採用したことは、結果的にデフレを長期化させることになってしまいました。「病人がダイエットをするようなものです」とは著者の比喩ですが、つまり、なにが正しいかは状況によって変わるということ。(214ページより)


3.再び、ケインズ主義的な経済政策「アベノミクス」が打ち出される

そして2012年、このような流れのなか「デフレ脱却」を掲げて政権を奪回した第2次安倍晋三内閣は、財政出動と金融政策を同時に行なう(ケインズ主義的な)経済政策である「アベノミクス」を打ち出した、というわけです。


アベノミクスが注目される理由


「個人の経済活動の自由」を最高の価値とする新自由主義は、欧米では「右派」と見なされます。大きな財政出動によって経済を活性化させるケインズ主義は「左派」。つまり安部内閣は、経済政策的には左派政権。そして長い視野で見れば、


1.19世紀の古典的自由主義(古典派経済学)
2.1930年代、世界恐慌に始まるケインズ主義
3.1980年代、ケインズ主義の限界から新自由主義(レーガノミクス)
4.2010年代、世界金融恐慌に始まる新ケインズ主義(アベノミクス)


となり、日本で始まった実験がどうなるのかに、世界から注目が集まっているわけです。(215ページより)

このように、歴史を絡めた解説の流れはとてもスムース。また文体も平易なので、無理なく経済について知ることができると思います。「消費税の功罪」など、タイムリーなトピックも収録されていますので、ぜひ目を通しておきたい一冊です。


(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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