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shinoshino  - ,  09:30 PM

ネガティブ思考だからこそ、うまくいく:研究結果

ネガティブ思考だからこそ、うまくいく:研究結果

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もし何かを成し遂げようと思ったら、一般にはポジティブにものを考えるのが良いとされていますよね。例えば完璧なプレゼンをして聴衆から大喝采を浴びている様子をイメージしたり、面接が上手く行って職を得た瞬間の至福の喜びを思い描いてみたり。

こうしたポジティブシンキングのイメージ法は高い効果が期待できそうですが、いつもそれで上手く行くと言うわけではなく、たまに裏目に出たりすることもあるようです。

それよりも、失敗を招く可能性のある要因を事前にしっかり把握して準備しておけば、より成功する確率は上がるのかもしれません



研究が裏づけた、ネガティブシンキングの効用


精神分析医のジュリー・ノレム氏とナンシー・カンター氏によって、戦略的楽観主義者(以下楽観主義者)と自己防衛的悲観主義者(以下悲観主義者)の比較研究がなされました。

楽観主義の人々は日頃から最高の結果を思い描いてそれをなんとか成し遂げようと計画します。反対に悲観主義の人々の場合は、過去にどれだけの成功を収めようとも今回は違う結果が起こり得ると考えて、万が一悪い方向に行った場合の可能性を全て想像してしまいます(面接官にコーヒーをかけてしまったらどうしよう、プレゼンの時うっかり外国語が出てしまったらどうしよう、自分の名前をど忘れしてしまったら...)。

楽観主義と悲観主義であれば、楽観主義の方がその自信と高い期待に裏打ちされてより良い結果を生むだろうと誰もが考えると思います。しかし前述のノレム氏とカンター氏の研究によると、「悲観主義の人々は確かに、大きな不安を抱えて、期待をなるべく低くして、分析したり言語的・創造的な作業をする」けれど、「それが必ずしも悪い結果となって現れる」わけではないとしています。

ノレム氏は著書「The Positive Power of Negative Thinking」の中で「研究初期の段階から、彼らは悲観的なのになぜ上手く行っているのかというポイントに着目していました」といいます。「割と早い段階で、悲観的な見方をするからこそ、とても良い結果を出していることがわかってきました。彼らはマイナス思考によって不安を上手く行動に転化していたのです」。

悲観主義者たちは、日頃から最悪のシナリオを思い描いている事で、悲観論者は準備を怠らずより奮起してがんばることが多いのだそうです。


効果的なネガティブシンキングを研究する


楽観主義も悲観主義も、どちらにも効用はあります。しかし、もしもあなたが悲観的であったり、またはそういう人にやる気を出してもらおうとした時、一般に効果的だとされてる方法では、うまく行かないことがよくあります。


・安心しきってはいけない


よく幸福感を抱くことでパワーや創造力が高まりより物事が上手く行きやすくなる事が実証されていますが、悲観論者にとってはこれが逆効果だったりします。

例えば楽観主義者と悲観主義者がダーツを投げて両者共に上手く行っているといった場面で、反対の心理状況下でこれを行うとさらに成功しやすくなることがある実験でわかりました。

ダーツの矢を投げる前に、あるグループにはリラックスできるような音楽(天気の良い穏やかな海で波が寄せては返す音など)を聴いてもらいます。もう一方のグループには、投げた矢がどこかに飛んでしまって見当たらなくなった様子をイメージしてもらいます。彼らが実際に矢を投げると、楽観的な人達はリラックスした状況下では、ネガティブな想像をした時よりも30%も良い結果を出しました。反対に悲観的な人達は、リラックしたり完璧な結果をイメージするよりも、ネガティブな想像をした方が30%も良い結果が出たのです。

このようにノレム氏の調査によれば、「悲観的に考えがちな人々にとっては、前向きな気分を持つとむしろパフォーマンスを低下させる」ことになるのだそうです。それは、良い気分でいる時は現状に満足してしまっていて、普段から努力をしようという気分にさせるエネルギー源でもある「不安感」を失ってしまうから。つまり、もしこのような悲観的な人がライバルにいたら、彼らを幸せな気分にしてしまうのが邪魔するには一番もって来いの方策かもしれませんね。


・励ますことが逆にやる気をそいでしまう


人を励ますのはたいていの場合、ポジティブな行為だと考えられますが、ある実験において面白い事が判明しました。そこでは集中力と正確性を要する試験が行われ、試験直前に被験者の半分のグループに向かって、事前に提出された彼らの大学時代の成績を見ながら実験者がこのように伝えました。「なるほど。これほど優秀な成績を過去にお持ちの皆さんだったら、きっと今回は相当自信があるでしょう。この後の試験はきっと楽勝ですよ」

こうした励ましの言葉をかけられることによって楽観主義の人々の試験結果は実に14%上がった事が判明しました。一方で、悲観主義の人々は励ましの言葉を聞くとかなり悪い結果を出し、29%も得点が下がりました。励まされる事で自信は上がり不安は鎮まりますが、余計な期待をせず努力を怠らない姿勢を阻んでしまうのです。

オリバー・バルクマン氏は著書「The Antidote」の中で「安心は諸刃の剣」と言っています。


・不安はやる気の種


不安が高まって苦しそうにしている人を見たら、大抵は気を紛らわすようすすめます。でも繰り返しになりますがこの方法は悲観論者には上手く行きません。別の検証でもこのような結果が見られました。

生活スタイルなどの簡単なアンケートに答えてもらった後、足し算や引き算などの暗算をする算数のテストを行いました。楽観主義の人達は起こり得る事を事前にじっくり予測して準備してからテストを受けても良い結果を得る事はありませんでしたが、悲観主義の人達はこれで上手く行きました。反対に悲観主義の人達がアンケートを書いて気を紛らわしてからテストに臨んだ際は約25%も悪い結果となったそうです。

不安を感じる時間があればあるほど、彼らのやる気を引き起こすということがはっきりしています。


・空想の世界と現実は別


ポジティブな空想は何かを達成しようとする時の邪魔になるという研究結果も出ています。

例えば体重を減らしたいとか、片思いを成就したいといった願望があったとして、それらはそうそう簡単には成就しないものです。人が大概「絶対やる」と断言する時は、「やれるかな?」と悩みながらも決断する時よりも上手く行かない事の方が多いのだそうです。

『To Sell Is Human』の著者ダン・ピンク氏は著書の中で、「断言するのは気分が良い。 しかしそれを口にしたからといって、必要な援助や戦略がパッとあなたの元に集まって簡単に願いごとが叶うものではない」と言っています。


・バランスよく半々ぐらいがちょうど良い


アメリカではよく悲観的な見方をするよりも楽観的な見方の方が好まれがちです。

アメリカの1000人以上ものCEO最高経営責任者たちに経済学者が調査をした所、その80%もの人々が「かなり楽観主義である」ということがわかったのだそうです。

楽観主義者は困難を克服したり、粘り強さが要求される仕事の類でよく成功するとされています。例えば、頻繁に断られる可能性が高い保険の営業のような業種において、悲観主義者が最初の1年目でほぼ半数の人が仕事を辞めてしまうのに対し、楽観主義者は悲観主義者の2年分にあたる業績値を軽く超え、37%も売り上げたのだそうです。

心理学者のマーティン・セリグマン氏は著書『Learned Optimism』で、以下のように分析しています。

「悲観主義者は例えばプレゼンで発表が上手く行かなくなった時は、できないことを自分のせいにし(自分が人前で話すのが苦手だからプレゼンが上手く行かなくなったんだ)、永遠にそれが続くと思い込み(この先もずっと上手く行くわけがない)、影響が広がると恐れる(だからきっと同僚や妻からの尊敬を失うだろう)と考えるのです。

反対に楽観主義の人は、プレゼンが上手く行かなければ、それは聴いてる人が恐らくまだその内容を理解するに及んでいないんだと感じ、持ち帰ってわかりやすく伝えられるようにエクセルをいじり直したりしてプレゼンの中を改善し、家に帰ったら全くそんな事は忘れてその晩を楽しく過ごします」



「我々は悲観論者の人々がいてくれるおかげで最悪の状況を予測してそれに備えることができるのです。一般的に、めったなことで心配をしない人の方がいつも心配ばかりしている人より仕事上のパフォーマンスが低いという調査結果が出ています。

また、とても楽観的な人が起業した場合、新規事業で収益が低く成長が遅いという調査結果も出ています。そうした性質の人物がCEOである場合は、リスクの高い負債を請け負ったり頻繁にハイリスクハイリターンな決断をしたりして、会社を危機にさらすこともあります(なので一般的にCEOよりCFOには楽観主義者が極端に少ないのでしょう)。

両者も極端になると、それはそれで危うさも生じます。悲観的に物事を見る人はある意味運命論者的思考に行きつき、楽観主義的思考はそれが中毒になるのです。

一番良いのは、ふたつの側面の良いところを足して2で割るような、適度なあり方なのだと思います。リチャード・パイン氏の言葉を借りれば、こうなるでしょう。


「素晴らしい経営者というは、過剰に楽観主義だと危険だと知っていること。そして賢明で敏腕なリーダーとなる経営者は、世の中を高いところから一望するような楽観的視野を持ちつつ、目の前の状況をしっかり良く把握する悲観論者の視点を併せ持つことが大事なのです。営業マン、発明家、弁護士、安全技師などの特徴をバランス良くたくさん併せ持っていられれば、素晴らしい経営者になれると言えるでしょう」


もしあなたが周りの人に「物事はいつも良い方に目を向けるようにした方がいいよ」などとアドバイスしているようなら、少しだけ考え直した方がいいかもしれません。ポジティブに考えるとかネガティブに考えると言うように物事をどう捉えるかではなく、自分に合う考え方で方法を見つけて行った方が成功するのです。心理学者のヘイディ・ハーバソン氏とトリ・ヒギンス氏が共著『Focus』の中で「大切なのは自分に合うかどうかだ」と言っています。

例えばあなたがとても大事な仕事の準備をする時には、自分の長所ではなくて敢えて短所を書き出してみるというのはいかがでしょうか。ちょっとぐらいの自信で満たすよりも、不安な気持ちにたっぷり浸ってみるのもいいかもしれません。


The Positive Power of Negative Thinking | LinkedIn

Adam Grant (原文 / 訳:椎野陽菜)

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