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松尾仁  - ,,,,  11:00 AM

4人のクリエイター、3Dプリンタに複雑造形で挑む

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4人のクリエイター、3Dプリンタに複雑造形で挑む

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映像配信などで知られるDMM.comが、プロユースの3Dプリンタ出力サービスを開始したのは7月のこと。CADやMayaなどのソフトウェアで作成した3Dデータをアップロードすれば、出力して自宅に届けてくれるサービスです。最近では家庭用3Dプリンタも多数登場し、身近な存在となってきていますが、「プロユース」だとどう違うのかが気になっていました。

そこで、アーティストとして活躍しているsense×小林武人さん、テレビCMのCG制作会社MARKの貞原能文さん×斉藤壮平さんに、それぞれ3Dプリンタで出力したい作品データを作ってもらいました。第一線で活躍する2チームとあって期待は高まるばかり。データを渡してしばらく後、作品が完成したと聞き、みんなで西麻布にあるDMM.comの3Dプリンタ工房を訪ねました。


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結論からいうと、アーティスト勢も太鼓判を押すほど、作品のディテールの仕上がりが素晴らしかった。まずは写真をご覧ください(画像をクリックすると別ウィンドウで拡大します)。


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sense×小林チーム/iPhoneケース(素材:ナイロン)


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sense×小林チーム/iPhoneケース(素材:ナイロン)


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sense×小林チーム/ペンダントトップ(素材:シルバー)とバングル(素材:ナイロン)


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sense×小林チームの箸置き(素材:石膏)


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MARKチーム/工業部品のパーツが集合したオブジェ(素材:アクリル樹脂)


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MARKチーム/工業部品パーツの灰皿型オブジェ(素材:アクリル樹脂)


DMM.comの3Dプリントサービスは5種類の素材から選べる


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左から、小林武人さん、senseさん、斉藤さん、貞原さん


DMM.comの工房は東京と大阪にあります。東京にはアクリル樹脂、石膏フルカラー、シルバー、大阪にはナイロンとチタンで出力できる3Dプリンタが導入されていて、どの出力サービスでもウェブからの利用が可能です。

sense×小林チームは、ナイロン、石膏、シルバーの3種類で出力を行いました。MARKチームは、最も細かいディテールが出せるアクリル樹脂を選択。前述の通り、実際はデータをアップロードしたら出力されたモデルが届くのを待つのみですが、今回は工場見学も兼ねて、完成の瞬間に立ち会ってきました。早速、完成品を見ながら、アーティストたちに感想を聞いてみましたよ。


sense×小林チームの場合


「素材の特性を活かして」制作した

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sense:僕らが心がけているのは「技術とアートを繋げる」こと。アーティストも技術者もそれぞれこだわりが強い。それが融合することでアートもプロダクトも新しい次元の作品が作れると思っています。

小林:というのも、モノを創るときに、そこにかかったエネルギーは作品に宿ると思うんですよね。アーティスト同士のコラボレーションや職人の技術、まわりで支える人々のポジティブなエネルギーが作品を通じて多くの人に伝わって無限に続いていく。その「無限へと向かう愛」が僕らの作品のテーマです。

今回の作品はsenseくんがグラフィックを描いて、そこからインスピレーションを受けて僕が3DCGに仕上げる<xsense project>というアートシリーズです。

大切にしたのは、素材の特性を活かしながら作品を作ること。2点のiPhoneケースと、バングルにはナイロンを使いました。ナイロンは石膏と比べると細かいディテールを出せるから好きですね。オブジェのようなiPhoneケースでは、ナイフの羽のパーツの薄さを表現したかった。光にかざすと先端部分が少しすける感じがあって再現性が高いですね。


ナイロンの「柔らかさ」はファッションにも合う

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sense:ナイロンはある程度の厚みだと強度が出るし、薄くすると逆に「柔らかさ」がでるのもいい。バングルは「柔らかさ」を活かしたモデルだね。海外のファッションショーでは3Dプリンタを使った細かい造形の洋服もあったけど、これ、女のコにつけてもらえると嬉しいよね。


素材から着想して作ってみるのも面白い

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sense:ほかの作品では、シルバーのペンダントヘッドは表面をゆるやかにカーブさせることで、美しく光るように。石膏で作った箸置きはナイロンよりも重みがあるので持ったときに重厚感を得られる。今回は白一色だったけど、彩色もかなりのグラデーションが出ることには驚きました。こうやって素材ごとに作るアイテムの特性を考えるのも面白いんじゃないかな。


MARKチームの場合


「素材の限界」に挑んでみた!

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斉藤:僕は普段、造形物を作ったりアート活動をしているわけではなく、CMの現場で大量のモノを動かしたりする技術を求められています。そのアイデアと技術を立体に落とし込むことにしました。ギア、スプリング、放熱フィンなど細かな工業パーツを集めたオブジェと灰皿です。

アクリルで作れる細さは「0.3mmが限界」と聞いていたので、スプリングの太さを限界値にしました。まさか、ちゃんと出力されるとは思わなかったです(笑)。あと、中を空洞にしておいたんですが、その点もしっかり再現されていますね。


小林:映像だと外側しか映らないから、こうやって中まで作り込んだものが立体で見られるのは嬉しいよね。


今回の作品たち、僕らも出力して買えます


今回、クリエイターたちに作品をお願いしたのは、プロユースの3Dプリンタのクオリティを検証するとともに、もうひとつの理由があります。

それは家庭用3Dプリンタが一般的になりつつあるとはいえ、なかなか僕ら一般の人が3Dデータを作るのは難しいということ。そこで、彼らアーティストのデータをお客さんがプリントできたら楽しいだろうな、と考えました。今回の作品は、データ自体にもう少し改良を加えてDMM.comの特設ウェブサイトで購入できるようになります。

ちなみに10月11日(10時00分)までは、クリエイターチームの協力のもと、デザインフィーは無料でプリントできます(別途3Dプリント代はかかります)ので、よろしければ試してみてください。

また、海外にはクオリティの高い3Dデータを共有するサイトがあります。たとえば、「shapeways」や「Thingiverse」などを覗いて、気に入ったデータをDMM.comでプリントすると、面白さが広がるのではないでしょうか?


実際に3Dプリンタで作品ができあがるまで


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さて、ここまでで3Dプリンタに興味があるかも、と思った人のために、実際に3Dプリンタによってどのようにモノができあがるのかを紹介したいと思います。


1.3Dデータをつくる

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まず、アーティストに作ってもらったのはこのような3DのCGデータ。これをアップロードすると、不具合がないかを確認してくれます。たとえば、中空に浮いてしまっているパーツがあったり、再現できる限界数値を超えていると、修正依頼が届きます。


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グリーンで表示されているのが中空に浮いているパーツ


2.3Dプリントされる

データに不備がなければ、見積もりと共にお知らせが届きます。出力する素材を選び、料金の支払いも完了すると、実際にプリント作業がはじまります。価格は作成物や素材によって異なりますが、1500円ほどから作れるものもあります


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PCに3Dデータが表示されて、プリントがスタート


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石膏の皿がプリントされ始めたところ


石膏の場合、パウダー状の石膏をどんどん敷いていき、そこにインクジェットプリンタと同じようにマゼンダ、シアン、イエローのインクを噴きつけていきます(今回は白1色)。そのインクには接着剤が入っているので、下から薄い層ごとに固まって行くという仕組み。つまり、物体の一番下から0.3~0.8ミリ程度の層を積み重ねていくという、極めて単純なロジックなんです。


3.スタッフが細かな仕上げを行う

プリントが完了したら、まわりの石膏パウダーを吸引機で取り除き、エアーブラシで作品に残ったパウダーも落とします。この際に、細かい箇所が割れてしまう可能性があるため、特に気をつけて作業しているとのこと。そこから、さらにDMM.comのスタッフが細かい仕上げを行って作品が完成。通常は7~9日ほどで発送されます。


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初心者でも扱いやすい『123Ddesign』や『Sculptris』などの3Dモデリングソフトがありますし、簡単な造形物から3Dプリントにトライしてみてはいかがでしょう。DMM.comのサイトには「動画で分かる!3Dモデルのつくり方」というハウツーページも用意されていますので、参考にしてください。

3Dプリンタの話題は事欠きませんが、自分で作った実物を見ると思った以上の感動があるはずです。それは、アーティストのみなさんの嬉しそうな顔が物語っていると思います。


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つくりたいもの、ほしいもの、ネットから3Dプリント!|DMM.com


坂巻善徳 a.k.a. sence & 小林武人
美術家、ライブペインターである坂巻善徳 a.k.a. senseと、3DCGデザイナーである小林武人によるアートユニット。senseがグラフィックイメージを描き、そこからインスピレーションを受けて、小林が3DCGに仕上げる『X SENSE』シリーズを展開。
坂巻善徳 a.k.a. sense(http://sensepeace.me) 
小林武人(https://vimeo.com/user7375530/videos)


斎藤壮平 & 貞原能文
映画やCM、ミュージックビデオなどのCG、VFXを担当する制作プロダクションMARKのクリエイティブチーム。CGディレクター斉藤とCGプロデューサー貞原は、今回、初の3Dプリントデータを作成。3Dプリンタで再現できるディテールの極限値を探った。
MARK(http://mark-inc.jp)


(文/松尾仁 写真/山崎智世)


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