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印南敦史  - ,,,,  09:00 AM

衝撃のノンフィクション「僕の父は母を殺した」に思うこと

衝撃のノンフィクション「僕の父は母を殺した」に思うこと

『僕の父は母を殺した』


今でも頭に焼き付いて、 離れない光景がある――。
2000年3月2日未明、広島宇品港。

鳴り止まないサイレン音。
無数に光る赤色灯。
辺り一面に張られた黄色いテープ。
真っ暗な海を照らし出す大きなライト。
青ざめた父さん。
海面を漂う母さん。
そして僕。
全てはこの日から始まった......。
(13ページより)


僕の父は母を殺した』(大山寛人著、朝日新聞出版)の冒頭に記されている描写はそれだけで、著者に突然のしかかってきた現実の重みを痛感させます。しかも、そこから先の展開には、さらに残酷。たとえば、父親とふたりの暮らしがはじまった直後に訪れた、父親の自己破産という展開がそうです。


僕の家は友達の家と比べても裕福なほうだった。車は年に三回くらい買い替えていたし、毎年二回は家族旅行に出かけていた。着る物も上質な物が多かったし、お金の苦労とは無縁で暮らしてきた。

生活が変わってしまうのかもしれない......。
(45ページより)


これを境に父親の様子がおかしくなり、家にも帰ってこなくなり、幼い著者は孤立することに。そして中学生時代には、父親の逮捕の瞬間に居合わせ、母親の姉の家で暮らすことになってから、衝撃の事実を知らされます。


中学から帰っていつものようにテレビを見ていると夕方のニュース番組が始まり、僕は思わず動きを止めた。

画面に映し出されたのは父さんだった。

「広島連続保険金殺人事件」

そんな名前がつけられている。ニュースキャスターが、事件の詳細を淡々と読み始める。

(60ページより)


このとき初めて、母親、そして養父を殺した犯人が父親だったことを知ったのです。


自分の中にたまり続けるものを、暴れまわることでしか発散できなかった。少し油断すると、海を漂う母さんの背中と泣き叫ぶ父さんの姿が浮かんでくる。そしてその後には必ず、父さんに対する耐え難いほどの憎悪が僕を襲う。何かしていないと、自分が壊れてしまいそうだった。

(63ページより)


中学卒業後は施設に入れられたものの、すぐに逃げ出し、高校も3日で辞め、窃盗、万引き、引ったくりで空腹を満たし、公園のベンチやトイレを寝床にするという生活。バイクに乗っては交通事故を起こし、自殺未遂を繰り返して精神病院に入れられ...と、どんどん荒れ果てていくさまは生々しく、いたたまれない気持ちになってきます。

しかしそんななか、父親に死刑判決が下されたことを知ったのがきっかけで、「父さんに会いに行こう...」と決心。ここから面会に通う生活が始まり、父親を殺人に駆り立てた真実を知ることになります。そして結果的には、心境が大きく変化。


父さんに生きて欲しい。

生きて罪を償って欲しい。

父さんと面会を重ね、距離が縮まれば縮まるほど、僕はそう強く願うようになった。(中略)この気持ちを、他人が共感するのは難しいかもしれない。でも、苦しみ、悲しみ、恨み、憎しみ、そんな感情にのたうちまわりながら、やっとたどり着いた答えだ。(中略)前に進もう。僕が父さんを救おう。死刑になんてさせない。
(108ページより)


結果的には死刑判決を免れることはできず、父親も死刑を受け入れていることを著者は知ります。著者の目の前にはいまも、いつか訪れる父親の死刑執行という現実が立ちはだかっています。ですから本書は、ハッピーエンドとは対極です。

しかし、だからこそ、いろいろ考えさせられるものがあるのも事実。個人的には死刑制度はあるべきだと考えていますし、著者の心情を知ってもなお、その思いに変わりはありません。けれどそれ以前に、決して他人事ではないかもしれない現実の記録としての価値が、ここにはあると思うのです。


(印南敦史)

  • ,,,, - By

    友清哲

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