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itouitou  - ,,  10:30 PM

「ライフハック」に創造性を奪われないためのライフハック

「ライフハック」に創造性を奪われないためのライフハック

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特に意味もなく携帯をいじったりはしていませんか? 誰もがつい手持ちぶさたでやってることとはいえ、そうした行為は集中力と思考力の妨げになるのだそうです。エンジニアのJay Fields氏の体験談を紹介します。


ワークアウト中はオーディオブックを聴きながら。夜寝るときも音楽をかけっぱなしにするし、電車の中では読書をする。夕食を食べながらメールの返信をして、妻とテレビを見ながらRSSリーダーの記事を眺める。先日やったことと言えば、「Ruby」(プログラミング言語)と「ブラックジャックの必勝法」の勉強を兼ねて、ブラックジャックのシミュレーターをRubyでコーディング...。

そう、私は「マルチタスキング・マシーン」なのです。世界で最も生産的な男であり、また、そう見られたいとも思っていました。

それなのに、4年前、サンパウロで開かれたカンファレンスで、Chad Fowler氏(チャド・ファウラー、邦題『情熱プログラマー』の著書で有名なソフトウェア開発者)は、聴衆に向かってこう発言したのです。曰く、「生産性を劇的に向上させたいなら、ブログリーダーからすべてのフィードを削除しなさい」。



私はがくぜんとしました。エンジニアはできる限りの最新情報をウオッチすべきだと思っていたからです。それなのにChad氏は最新情報を見なくていいと言うのです。私は彼をとても尊敬していましたが、この意見には全く同意できませんでした。


問うべきは、「何か新しいことがないか」ではなく「何が最善か」


それから数年後、私はニューヨークからコネチカット州グリニッジへ向かう電車の中にいました。そのときにオーディオブックで聴いていた『禅とオートバイ修理技術』が、私の物の見方を変えてしまったのです。中でも次の部分は忘れられません。


頭にあるのは一種のシャトーカ(*)だ。そう呼ぶしかないようなもの...かつてアメリカで、そう、私たちが住むこのアメリカで流行していた「移動するテントショー」を指す言葉、シャトーカだ。啓蒙と娯楽を兼ねたトークショー。精神を改善し、文化を奨励し、聴衆の耳と思考を啓蒙する、あのシャトーカだ。


(*)訳注:松岡正剛は、氏のホームページで「シャトーカ」について、以下のように解説している。「シャトーカというのは100年ほど前にアメリカで流行した教育と娯楽を兼ねた野外講演会のようなもので、映画とテレビが普及する前は、シャトーカによって知的啓蒙や文化的励起を感じる民衆がそうとう多かった。」(松岡正剛の千夜千冊より)


シャトーカはペースの速いラジオや映画、テレビによって押しのけられてしまった。私にとってその変化は何ら前進には見えない。おそらくこの変化のせいで、国民意識の流れはスピードを増し、勢力を拡大している。しかし、深さは増していないようだ。古い水路にそんなものはなかった。新しいものを求めるがゆえに、破壊と混乱が広がっているように見える。

私はこのシャトーカで、新しい意識の水路にはかまわず、ただ停滞した思考の瓦礫と陳腐な決まり文句で塞がれてしまった古い水路を深く掘り進めたいと思っている。「何か新しいことがない?」は、興味深く誰もが口にする永遠の問いかけだ。しかし、ただ追いかけるだけでは、雑学と流行の終わりなきパレードが続くだけであり、つまりは明日の沈泥となるだろう。そのかわりに私は「何が最善か?」と問いたい。それは広さよりも深さを求める問いかけであり、その答えは沈泥を下流へと押し流すだろう。

かつて人間の歴史には、思考の水路が深いがゆえに、いかなる変化も不可能で、新しいことは何も起きず、「最善」こそが教義であった時代もある。だが、今はそうではない。現代では、私たちの共通意識の流れが、自らの堤防を決壊させているように見える。方向性と目的を失い、あたりを水浸しにして、高台を分断し孤立させている。内的衝動を貪欲に充足させる以外には何ら目的を持たないように見える。水路を深くすることが希求されているのではないだろうか。


私は過去数年間を振り返り、創造性が阻害されていたのではと考えるようになりました。ある時期の私は、飛行機に乗ると、窓の外を眺めながら、当時抱えていた技術的課題について何時間も考えたものです。ところが最近ではすっかり「生産的」になり、飛行機の中でもオーディオブックを聴いたり、iPadで何かを読んでいます。深い思索をしなくなっていました。


起業するなら、荷物をまとめてハワイへ行こう!?


ちょうど先日、ハワイに一時的に引っ越したある企業のストーリーが話題になりました。企業の社員たちは、ビーチを散歩することで素晴らしい洞察が得られるのだと語っていました。それは、シリコンバレーでの「気晴らし」に満ちた日常からは到底得られないものだそうです。そう、今はようやく、Chad氏が言わんとしたことがわかる気がします。気晴らし(それは生産的タスクの仮面をかぶっている)は、創造性を奪うのです。

iPhoneが創造的なツールであることを否定するわけではありません。人生は待ち時間の連続です。地下鉄を待つ、病院で診察を待つ、エレベーターを待つ、空港やコンビニ、コーヒーショップで待つ、バーで友達を待つ...。

でも、iPhoneを持つ前はどうしていたでしょう。きっと私は技術的な課題について考えながら待ち時間を過ごしていたはずです。ところがいつしか、iPhoneでSafariを開き、NBAの試合状況や、誰がどんなツイートをしているかチェックするようになりました。待ち時間は「考える時間」ではなく、「読む時間」になったのです。自分の人生にとってどうでもいい情報を読む時間に。


待ち時間は、考える時間だ


私は、待ち時間を奪いそうなものをiPhoneのホーム画面の「2ページ以降」に移動させました。TwitterやFacebook、スポーツのスコアをチェックする誘惑を遠ざけたのです。ホーム画面には実用的なアプリしか置いておらず、それらは「待ち時間」をつぶすには向いていません。たとえ衝動的にiPhoneをアンロックしたとしても、ホーム画面を見れば我に返ります。そして、自分に必要なのは「考える時間」であることを思い出すのです。たとえ深い思索ではなくとも、何かを「する」よりは「考える」べきだということを。

この小さなステップで、私の心はかなり整いました。100%の時間を「生産的」に過ごせなくはなりましたが、その代わりに、革新的で効果的な問題解決の方法を考え出せるようになりました。

私は今でもマルチタスクな男ですが、同時に、窓の外を眺める時間も別に確保しています。とくに緊急な課題がなくても、静かに外を眺め、思考の羽を自由に伸ばす時間をとっています。毎日気分よく過ごせるようになりました。仕事でも、革新的な解決策を思いつける脳のエネルギーが戻ってきました。長い目でみれば生産性も確実にアップしているでしょう。

普段の"ライフハック"な内容とはだいぶ違いますが、私の人生を大きく変えた出来事だったので、紹介しました。一度、周りの人に尋ねてみてください。きっと似たような話をしてくれるでしょう。テクノロジーは私たちに大きな「生産性」をもたらしました。しかしその引き換えに、深い集中と思索が失わたのです。それが不満な人もいるはず。きっと多くの人が、あるべき道へと戻って行くでしょう。


Is Productivity Killing Your Creativity? | Jay Fields' Thoughts

Jay Fields(原文/訳:伊藤貴之)

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