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matsuoka  - ,  05:00 PM

サウナとムーミンだけじゃない! フィンランドのスタートアップ最前線

サウナとムーミンだけじゃない! フィンランドのスタートアップ最前線

サウナとムーミンだけじゃない! フィンランドのスタートアップ最前線


VentureVillage:北欧の国フィンランドといえば、何を思い浮かべますか。サウナ、ムーミン、サンタクロースあたりが、テッパンかもしれません。

しかし近年、モバイルゲーム『Angry Birds』を開発したRovioやソーシャルゲーム開発企業Supercellに代表されるとおり、フィンランドではテクノロジー系スタートアップ企業が次々と誕生。Dow Jones VentureSourceの四半期報告によると、同国は、英国・フランスに次ぐ欧州第三位の株式投資市場であり、欧州のベンチャーキャピタル系企業による総投資額の12%を占めているそうです。

スタートアップの動向をレポートしているニュースメディア「VentureVillage」は、フィンランドのメディアサービスエージェンシー「Finnfacts」に招待され、同国のスタートアップ事情について取材しました。


フィンランドのスタートアップ企業における公的資金の大きな役割


フィンランドの興味深い特徴として、フィンランド技術庁(Tekes)からの資金援助が、国内で急速に進化しているテクノロジーシーンを大きく支えているという点が挙げられます。

Tekesは年間5億5,500万ユーロ(約713億円)の予算をもとに、国内の革新的な研究開発やビジネスへの助成を行い、フィンランド法人やフィンランドに拠点を置くグローバル企業に対してサービスを提供しています。なお、この組織は、企業の株式取得や知的財産権の所有はしていません

2012年、Tekesでは、ソーシャルゲーム開発企業Supercellとともに、スタートアップ企業に特化した助成規模を1億3,500万ユーロ(約173.5億円)に拡大。昨年12月、立ち上げ間もない有望なスタートアップ企業「Young Innovative Growth Companies(ヤング・イノベーティブ成長企業・YIC)」を対象に、100万ユーロ(約1.3億円)の助成スキームを完了しました。このスキームでは、厳格な選定、事前に十分練られたフェーズ、そして評価パネルをもとに、有望なスタートアップ企業の成長とグローバル化を加速させようとしています。

テクノロジー系ブログメディア「ArcticStartup」の元最高経営責任者(CEO)で、現在、スタートアップ企業「UpCloud」に関わっているAntti Vilpponen氏は、「公的資金は、民間資金をてこ入れするための手段のひとつ。公的資金だけで持続可能な企業経営はできません。とはいえ、一般的に、立ち上げ期にあるスタートアップ企業への資金提供は、不足しているのが実態です。適切な資金調達ができる段階になる前に、この厳しい状況を抜け出さなければならないのです。」と述べています。


ベンチャーキャピタル産業を再創出する必要がある


フィンランドにおけるスタートアップ企業のエコシステム(生態系)を向上させる取り組みとして、2009年、フィンランド雇用経済省は、立ち上げ期にあるテクノロジー系スタートアップと国際的なベンチャー投資をつなぐイニシアチブ「Vigo」を設立しました。

VigoのプログラムコーディネーターであるSeppo Ruotsalainen氏は「米国には、Yコンビネータ(Y Combinator)やテックスターズ(TechStars)のようなアクセラレーターがあり、欧州でも展開していますが、これらのプログラムはいずれも、シード期(初期段階)後の段階にあるスタートアップ企業に注目しています。これに対し、私たちは、シード期に注目しています。もちろん、そういったベンチャーキャピタルもいくつかありますが、取引規模はまだまだ少ないのが現状です。民間のベンチャーキャピタルがなければ、実際には、市場が機能しません。これは大きな懸念です」と述べています。

また、Ruotsalainen氏は「Vigoプログラムの主な目的は、立ち上げ期のスタートアップ企業を対象とするベンチャーキャピタル産業をもう一度創り出すこと。同時に、スタートアップ企業の数と国際的な第1ラウンド投資での成功事例の数を増やしたいと思っています」と語っています。


Finland


しかし、資金提供だけではスタートアップ企業を軌道に乗せるのは不十分です。そこで、このプログラムにはベテラン起業家によるメンタリングやビジネスネットワークを提供する「Vigo Accelerators」が用意されています。

アクセラレーターに参加するメンター陣が支援先の株式を取得したり資金提供に関与しないドイツや米国と異なり、Vigo Acceleratorは、時間と資金を投資することでスタートアップ企業に対するコーチングへの動機付けを高めようとするベテラン投資家によって主導されています。現在Vigo Acceleratorでは、クリーンテクノロジー、ゲーム、ウェブ、ファッション、モバイル分野にわたって10のプロジェクトがあります。

Vilpponen氏にフィンランドで注目に値するアクセラレーターをたずねたところ、「スタートアップ企業の厳密な選定やメンタリングにおいて最も成功しているアクセラレーターは、明らかにVigo」と答えています。

さらにVilpponen氏は「メンターにとって、このプログラムは魅力があります。なぜなら、彼らは、スタートアップ企業の持分を取得し、投資にレバレッジをかけたり、投資額を何倍にも増やせる、ベテランの起業家だからです。Vigoで採用しているこの手法は、政府が企業への民間投資を増やしているイスラエルやシンガポールのアクセラレーターモデルと似ています。」と補足しています。

とはいえ、Vigoプログラムは「当座のつなぎ」にすぎません。このイニシアチブの終了が予定されている2016年にフィンランドのベンチャーキャピタル市場がどのように変化し、グローバル投資家をこのエコシステムにうまく呼び込めているかどうか、興味深い点です。


フィンランドのスタートアップ環境


ヘルスケア・ウェブ・ゲームの分野に特化したアクセラレーターの「Lifeline Ventures」は、Supercell社を所持しながら、Vigoプログラムで最大のポートフォリオを持っています。

しかし、フィンランドのスタートアップはテクノロジーシーンの主流ともいえるモバイルゲームのみにとどまりません。廃棄物の自動分別システムからカラダの動きを追跡できるアプリまで、様々な分野に取り組んでいる、革新的なスタートアップ企業を紹介しましょう。


フィンランドのスタートアップ環境


「ZenRobotics」の共同創業者Jufo Peltomaa氏は、白一色の未来を思わせるスマートな会議室で、欧州連合(EU)が抱える廃棄物問題の背景と世界初のロボット型廃棄物分別システム「ZenRobotics Recycler」について語ってくれました。最先端の機械学習技術を活用したこのシステムは、コンベアベルトから建築廃材を分別し、再生可能な資源を取り出して、特別な貯蔵所に保管することができます。

一方、ヒトのカラダの動きを一日中追跡するアプリを開発した「Moves」というスタートアップ企業もあります。ランニング記録アプリ『RunKeeper』と異なり、ウォーキング・サイクリング・ランニングをはじめ、あらゆる動きを自動で認識。ユーザが自らの運動と健康をコントロールできるよう、どれだけカラダを動かしたかを認識させるのが目的です。

また最近では、Lifeline Venturesの投資ポートフォリオのひとつでもある、ヘルステクノロジーデバイスメーカー「Valkee」が、著名なエンジェル投資家Esther Dyson氏や英ソーシャルゲームメーカー「Playfish」の最高経営責任者Kristian Segerstrale氏ら投資家から、740万ユーロ(約9.5億円)の資金を調達しました。

Juuso Nissila氏とNokia研究センター出身のAntti Aunio氏によって設立されたValkeeは、季節性情動障害の予防や治療のため、外耳道から脳に光を照射するデバイスを開発。季節性情動障害は、日照時間が6時間しかないフィンランドの冬季によく起こる症状です。


フィンランドのスタートアップ環境におけるNokiaの影響力の低下


かつて世界を牽引していたフィンランドの電気通信機器メーカーNokiaは、近年AppleやSamsungといった競合に遅れをとっています。昨年6月に同社は「2013年末までにモバイル部門から1万人を削減する」と発表。フィンランド国内の従業員数は、2009年初から2011年末までに27%減少しています。

2010年末に辞任した元最高経営責任者Olli-Pekka Kallasvuo氏は、2013年の米紙「Wall Street Journal」のインタビューにおいて、「Nokiaのリストラがもたらした唯一の利点はスタートアップ企業の誕生です。優秀な元社員の多くが、自らビジネスを立ち上げることを選択しました。」と述べています。

この人員削減によって、2011年4月Nokiaのブリッジプログラムが生まれました。このプログラムは、従業員の起業に対して資金提供するというもの。スマートフォン系スタートアップ「Jolla」は、このプログラムから資金調達しました。


フィンランドのスタートアップ環境におけるNokiaの影響力の低下


ヘルシンキに拠点を置くJollaはNokiaで否決されていたプロジェクトを復活させ、独自のモバイルOS『Sailfish OS』が動作するモバイルデバイスを開発しました。このデバイスの主な魅力は、「The Other Half」と呼ばれる、ジェスチャーベースのユーザインターフェイスと取り外し可能なシェル。ワンタッチでデバイスのソフトウェアが変更できるというものです。

Jollaの最高経営責任者Tomi Pienimaki氏は、同社が近々第2ラウンド投資を予定しており、すでに118カ国から先行予約を受けていることを明らかにしています。ちなみに、このモバイルデバイスは、2013年後半に出荷される見込みです。


コワーキングスペースがスタートアップの輩出場所に


コワーキングスペースがスタートアップの輩出場所に


ヘルシンキ郊外にあるかつてハンドソープの倉庫として使われていたビルに、「Startup Sauna」というコワーキングスペースがあります。

2010年に設立されたこの非営利団体は、北欧・ロシアのスタートアップ企業および起業家に向け、インターンシップ・アクセラレーター・カンファレンスの3つのプログラムを提供しています。年に2回開催されている「Startup Sauna programme」では、起業チームに対して、ワークショップ・コーチングのほか、約1,000ユーロ(約13万円)の小額資金を提供しています。

2013年6月初旬までStartup Saunaを主導していたAntti Ylimutka氏は、これらの取り組みの目的について、シード期の資金調達が準備できる段階になるまで若い企業を育てることだと語っています。

「Vigo Acceleratorは次の段階です。我々はVigoとともに、スタートアップ企業が投資を受けられるように準備の手伝いをしています。」と述べています。なおStartup Saunaは、支援先企業の持分を取得せず、Aalto大学とTekesから助成されています。


Startup Sauna


Ylimutka氏は「あるカフェで起業家教育で知られるSteve Blank氏に話しかけたとき、『いいスタートアップ企業に力を入れなさい。そうすれば、あとはついてくる』と答えてくれたことを思い出しました」と振り返っています。

一つひとつの積み重ね。適切なスタートアップのエコシステムを構築するための万能策があるとは思っていません。物事の組み合わせによって、少しづつ実現されていくものだろうと思います」


Not just saunas and Angry Birds - how the Finnish tech scene is bubbling into a startup hothouse | VentureVillage

Charmaine Li(訳: 松岡由希子)
Image credits: Helsinki - © Scanrail - Fotolia.com

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    香川博人

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