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堀込泰三堀込泰三  - ,,  06:00 AM

音楽系スタートアップが生き残れず、Appleがひとり勝ちする理由

音楽系スタートアップが生き残れず、Appleがひとり勝ちする理由

音楽系スタートアップが生き残れず、Appleがひとり勝ちする理由


ますます参入者が増え、競争が激化しているストリーミング音楽配信ビジネス。押し寄せる業界再編の波についてのWebメディア「Inc.」分析は興味深いものです。まだ日本では使えないサービスもありますが、ぜひ読んでみてください。


音楽ストリーミングサービス「Stereomood」のCEOでイタリアに住むEleanora Viviani氏は、自身が経営するスタートアップで儲けを出す方法について、率直に語ります。


吸収合併を希望します。


新しいビジネスモデルにより音楽ライセンス料を克服する方法。これを考案しない限り、それらをすべてやってくれる大企業に依存する以外に方法はありません。契約が実現すれば、その時の気分によってプレイリストを選択してくれる音楽ストリーミングサービスであり、15億USドルの価値を持つ「Stereomood」は、より普及している大アプリの一部となり、その名は歴史から姿を消すことになります。


音楽ストリーミングだけで収益を得て、強力なビジネスモデルを構築することは簡単ではありません。私たちのような小さな会社にとっては、吸収合併こそが解決策なのです。


危険なビジネス


ここ数年で、将来の「Pandora」や「Spotify」として期待されるサービスが続々と発表されましたが、その成否は実にさまざまです。中にはGoogleやAppleなど、 巨大企業から生まれたサービスもあります。その一方で、「Stereomood」、「Rdio」、「Grooveshark」などは、月に数百万人規模の利用者を誇りながら、収益を上げることに苦しんでいます。

1億USドルの資金を集め、30億USドルの市場価値を持つ「Spotify」は、成長に集中しているとは言うものの、具体的な数字を明らかにしていません。

2011年に上場した「Pandora」は、2012年5月の時点で7080万人の利用者を数えながらも使用料の負担を賄いきれず、10年以上赤字が続いています。

「Grooveshark」のCEO、Sam Tarantino氏はこう言います。


音楽業界は本来、『王様の剣』のような世界なんです。ストリーミングで成功した者は未だいない。そして、勝者への報酬はとてつもなく魅力的。誰だって、ロックスターやポップスターと一緒に働いてみたいですよね。


しかし、いくら情熱がビジネスを突き動かしても、持続にはつながりません。Tarantino氏は4月、Webメディア「Mashable」のインタビューにおいてこう告白しています。


2011年と2012年の大半は、4大レコードレーベルとの法廷闘争と、従業員の解雇に明け暮れました。


これについて、「eMusic」の前CEOであるベンチャーキャピタリスト、David Pakman氏は、あまり驚いていないと語ります。


スタートアップで、音楽ストリーミングをやりながら収益を上げているところなんてありません。


うらやましいほどの利用者数を誇る「Spotify」や「Pandora」でさえも、音楽使用料が負担となり、収益を上げられていないのが現状です。

「Pandora」は、有料購読と広告の双方から収益を上げていますが、その大部分はライセンス料に消えています。2011年には、総収入2億7400万USドルのうち、コンテンツ獲得料だけで1億4900万USドルと、実に54%を支払っています。

「Spotify」は2011年に5700万USドルの赤字を記録したと言われていますが、これもやはり、高額なライセンス料が原因です。

オランダを本拠地とする音楽検索サービス「22tracks」のCEO、Vincent Reinders氏はこう言います。


著作権やライセンスに完全依存していると、お金はすべてそこに消えてしまいます。発展可能な配信プラットフォームになることは、本当に難しいと思います。スタートアップはいつだって、もがき苦しんでいるのです。


Appleが勝つ理由


このような数字が起業家の眠りを乱している一方で、AppleやGoogleなどの巨大企業にとって、心配事はそんなにありません。両社ともにブランドが確立されているおかげで、大手レコードレーベルとの間で有利な契約交渉のチャンスが回ってくるのです。

Appleは、大手レコードレーベル3社と直接交渉を行ったと言われています。第三者機関であるCopyright Royalty Boardが交渉した「専属」ライセンスの獲得は断ったのです。Billboardの分析によると、Appleはこの動きにより、昨年稼ぎ出した1560億ドルのうち、390億ドルを節約できたと考えられています。

一方のGoogleは、主要な著作権所有者に対する事前支払いに同意することで、自身の音楽サービス立ち上げをあっという間に実現しました。駆け出しの弱小スタートアップには、こんな芸当ができるはずもありません

NapsterやEMIで働いていたことのあるTed Cohen氏によると、IT系巨大企業は、音楽を目玉商品として利用できるところが有利だといいます。これは単一目的のスタートアップにできることではありません。Appleなら一連の商品エコシステムに頼ることができるのです。また、現在音楽業界に興味を示しているとされるAmazonは、サイト内で顧客がショッピングをしている間に、有料音楽配信サービスへの加入を促進することもできます。

さらに、これらの巨大企業はすでに、オフィス、スタッフ、装備を保有しているため、運営費を気にする必要もありません。


Appleは、ライセンス付きのコンテンツの経済について心配したことはありません。ただ、あらゆるメディアの消費に自社製のデバイスを使ってもらうことだけを考えていればいいのです。彼らはそれによって、素晴らしい収益を上げているのですから。


ひとつの機能であり、ビジネスではない


Appleは単一目的のスタートアップとは違い、失うものがそんなにありません。だから多くの企業は、吸収されるか、歴史から名を消すかのどちらかしかないのです。

「Spotify」は昨年、ラジオ機能を追加し、「Pandora」と同じことができることを証明してみせました。さらに5月にはDiscoveryタブを導入。「Twitter Music」や「22Tracks」、フランスの「Whyd」などと同じように、曲のリコメンドもできることを証明しました。

最近のリスナーは、プレイリストの作成、曲のシェア、ステーションの配信を好みます。単一目的のスタートアップには、そのすべてを実現することはできません。


業界の今後


これまで、小規模な音楽サービスは、「Spotify」の類似サービスやその他のスタートアップと戦ってきました。でも今や、敵はGoogleとAppleなのです。長期戦で立ち向かう術を知ることは、非常に難しいでしょう。


この海には、船が多すぎます。今後数年で、2つの企業が群を抜き、残りはその場を去るか、何らかの形で他の企業に吸収されるかのどちらかになるでしょう。


Jill Kransny(原文/訳:堀込泰三)

Photo by Björn Olsson(Flickr)

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