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長谷川賢人長谷川賢人  - ,,,,,  09:00 PM

未来のiPhoneには手足がある?~日本がロボット先進国になりうる理由・高橋智隆編

未来のiPhoneには手足がある?~日本がロボット先進国になりうる理由・高橋智隆編

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新進気鋭のロボット研究者──石黒浩さん、高橋智隆さん、吉崎航さんの3人が国際交流基金主催のもと、欧州・中東・アフリカへ渡り、平成24年秋から冬にかけてロボットに関するレクチャー・デモンストレーションを行いました。

ライフハッカーは今回、彼らの帰国報告会に参加。「日本がロボット先進国になりうる理由」と題し、3回に分けて記事をお届けしています。第1回は人が乗れる巨大ロボット「クラタス」の吉崎航さんを採り上げました。

第2回はロボットクリエーターの高橋智隆さん。米誌『TIME』で「Coolest Inventions 2004」に選ばれた代表作「クロイノ」をはじめ、ロボットの研究、設計、デザイン、製作を手がけます。乾電池で動くロボット「エボルタ」が、グランドキャニオンを登頂したり、ル・マンで24時間耐久走行したりするテレビCMを見たことがある方もいるのでは。あのエボルタも高橋さんの作品です。現在は国際宇宙ステーションに滞在する人型ロボットを製作中で、日本のみならず、世界からも強い関心を寄せられる開発者のひとりです。

高橋さんはサウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦の3カ国を訪問。会場は大学がメインでしたが、学生だけでなく、投資家やロボットのベンチャー起業家など、熱心な聴講者が多かったそう。これらの国は「ロボットは産業としてどうなるのか?」に高い関心があるよう。いずれ枯渇する原油に替わる投資先として、ロボットを考えているのです。

そのような時代の中で、高橋さんは「ロボットと言えば日本、日本と言えばロボット」という恵まれた状態にあると言います。


ロボットは「技術」と「コンテンツ」を一緒にアピールできるもの

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前回の吉崎さんも指摘したように、ロボットにはアニメやゲームといったポップカルチャーの影響が大きく見られます。高橋さんはロボットを「日本の強いもの同士を掛けあわせた最強のネタ」と表しました。


ロボットは、いままでの日本が誇ってきた科学技術(ハイブリッドカー、デジタルカメラなど)のイメージと、得意としてきたポップカルチャー(アニメ、マンガ、ゲーム、キャラクターなど)の両方の要素を含んでいます。

文化的な側面から見ると、マンガやアニメの影響で、世界に比べて日本人のロボットに対するイメージは少し違います。例えばハリウッドなら「低級すぎて人間の友達になれない」タイプか、あるいは「高度すぎて人類を滅亡させよう」タイプの両極端。日本人はロボットと一緒に暮らそう、友達になろうという意識を持っています。ほどよく人間っぽく、ほどよく機械という、そのバランスが秀逸なのです。

ポップカルチャーが浸透するにつれて、欧米の人のロボットに対する考え方は、日本人に近いものに変わってきています。ロボットと言えば日本、日本と言えばロボットという恵まれた状態にあります。日本を象徴するものであるし、技術とコンテンツを一緒にアピールできるものです。


15年後にはiPhoneが人型になっている?

高橋さんがこれまでに作ってきたのは、「小型」の「ヒューマノイドロボット(人間型ロボット)」がメイン。なぜ、このカタチなのでしょう。その理由は高橋さんが思い描くロボットの未来像にありました。その未来とは「小型ヒューマノイドロボットがユーザーと会話をすることで、生活パターンや好みを収集。その情報をベースに家電を動かしたり、他の人間と関わったり、ウェブ上から情報を収集してくる」というもの。さらに、ヒューマノイドロボットに着目するワケを、私たちにもなじみのあるスマートフォンを引き合いに話してくれました。


いま、iPhoneやスマートフォンなどの音声認識をはじめ、声で機械をコントロールできますよね。でも、残念ながらほぼ誰も使っていない。なぜかというと、この「四角い箱」にしゃべりかけることに抵抗感があるんですね。ところが一方で、家で飼っている金魚やカメに、言葉が理解できないとわかっていても声をかけてしまう。私たちには、対象が「擬人化できる」、「生きていると感じられる」存在であることが大切なんです。

だから、「iPhone 9」くらいになったら手足が生えているかもしれない。まるで「目玉おやじ」や「ティンカーベル」のように、いつもポケットにいて、私たちと会話をして、有益な情報を返してくれるようになっていると考えています。そういう時代が15年後くらいに実現するだろうと。ロボットは人とコミュニケーションをするために人型であり、また作業をする存在ではありません。作業をしないのであれば、ポケットやカバンに入れられるように小型でよいだろうと。

そういう未来を、ぜひ日本初で作れたらと思います。精密機械の技術とマンガ・アニメの影響、その両方があるからこそ、日本主導で実現できるのではないかと考えています。


「ものづくり」は飽和した時代の突破口

メイカーズ・ムーブメント」などを皮切りに、あらためて着目される「ものづくり」。ロボットを個人で作り続けている高橋さんに、これから製作に関わる人へ向けて、アドバイスをもらいました。


ここ20年ぐらいですかね、頭のいい人はみんなコンピューターの世界に行きました。アメリカでは「ものをつくるのはブルーカラーの仕事だ」という考えもあり、この分野を捨てていった。いまのムーブメントはその反動なのでしょう。

いまも追いかけるだけでも目いっぱいなくらいに、ちょっと面白いアプリやガジェットなどを使ったビジネスはいくらでも出てきています。たしかに優れているし、天才的なアイデアだし、ビジネスとしてちゃんとやろうともしている。でも、あまり普及しないし、大きなインパクトを与える製品がそこまで出てきていない。結局、飽和しているんですよね。アイデアも人材も全部が飽和してしまっていて、しかもユーザーが追いついていない。

その出口のひとつとして、ものづくりやエンジニアリングに活路があると思っています。そういうものを使って行かないと新しいものができない。ツールがそろったこともあり、コンピューターでできるものは「誰でもできる」ようになってしまった。差別化するには「ものを作る」ことと合わせて、カタチにしていかないといけない。だから、モノづくりにシフトしてきたし、それにより閉塞感を打ち破れる才能を生かせるようなことができるのではないか。3Dプリンターなどの便利なツールも出てきているので、面白い作品が出てくるのかなと楽しみです。

ただ、ロボットの世界は少し異なります。ロボットはものづくりの要素が複雑に絡み合っているため、アイデアを伝えよう、新しいことをやろうとするならハードウエアから作り出さなければいけません。ロボットを作る難しさを考えると、個人のアマチュアレベルではまだ到達しえないと思います。でも、やがてはそういうものがロボットのフェーズを押し上げることも期待しています。


「技術とものづくりの組み合わせ」と聞いて、パッと思いついたのはアメリカ発の『Square』。スマートフォンと専用端末を組み合わせるだけで、誰でもカード決済端末を持てるようになるサービスです。創業者のジャック・ドーシーは"未来のスティーブ・ジョブズ"との呼び声も高く、注目を集めています。

「ものづくり」が私たちの未来を変える可能性も高い。あらためて、高橋さんの言葉はそう感じさせてくれました。そして、その未来には、小さなヒューマノイドロボットも寄り添ってくれているはずです。


「日本がロボット先進国になりうる理由」第3回は、ロボット工学者の石黒浩さんを採り上げます。記事は近日公開します。


ROBO GARAGE | ロボ・ガレージ
日本文化の最先端―ロボット研究者 石黒浩・吉崎航による海外事業報告会・記者懇談会 | 国際交流基金

長谷川賢人

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