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大嶋拓人大嶋拓人  - ,,,,  08:00 PM

成功する人の「9のストレス対処法」

成功する人の「9のストレス対処法」

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Heidi Grant Halvorson博士は米・コロンビア大学で「モチベーション」をテーマに研究する心理学者です。著書『Nine Things Successful People Do Differently(成功する人が実践する9つの行動)』をもち、米・ビジネス雑誌『ハーバード・ビジネス・レビュー』でも積極的に記事を発表しています。今回はHalvorson博士が、科学に基づいたストレス対処法について語ります。


毎日、多くの人がストレスを感じながら生活しています。仕事量が多い、締め切りが近い、周囲からの期待が大きい...。ストレスが多すぎて、仕事の質が犠牲になることさえあるでしょう。とはいえ、ストレスから逃れられないのが典型的な「現代の職場」です。成功している人でもそうでない人でも、感じるストレスに大きな違いはありません。違うのは、ストレスを感じた時の対処法なのです。

以下のセクションでは、科学的に効果が証明されたストレス対処法を9つ紹介します。


1. 自分の失敗を受け入れる姿勢を持つ

ライフハッカーでは過去にも「潜在能力を引き出すカギは『自分の失敗を受け入れる姿勢』である」という記事で紹介しましたが、何かミスや失敗をしても、それを受け入れる姿勢を持つことが大切です。研究によると、失敗を受け入れる姿勢を持っている人は幸せで、楽観的で、心配事が少なく、より成功しやすいことがわかっています。多くの人は「自分に厳しい人ほどパフォーマンスが上がって成功しやすい」と思っていますが、全く正しくありません。自分の失敗を受け入れる人は「失敗から学ぶ姿勢」を持っているため、大変な時でもストレスを減らしてパフォーマンスを上げられるのです。人間はミスをするのが当たり前です。くれぐれも、自分を責めないように心がけましょう。


2. 抽象化して考える

どんなことでも考え方はひとつではありません。例えば、「運動する」は抽象化して考えると「健康になる」と言い換えられます(逆に具体化して考えると「2km走る」となります)。同じように、どれほど小さな行動でも、抽象化すれば「大きな意味や目的」が見えてきます。仕事で遅くまで残業している時は、「つまらないメール処理に追われている」と考えるより「キャリアのために頑張っている」と考える方がモチベーションを維持しやすいのです。


3. 習慣化する

日々の生活で感じるストレスの原因は何でしょうか? タイトなスケジュール、増え続ける仕事量、変わらない会社の体制、理解の無い上司など、さまざまな原因があるでしょう。しかし、ストレスの大きな原因は「決定することが多いから」なのです。新しい社員を雇う時、上司との会議日程を決める時、朝食のパンを選ぶ時など、私たちの日常生活には決定することが数多くあります。このような時、私たちは一時的に緊張状態にあり、これがストレスを感じる原因となっています。同様に、ショッピングへ行くと疲れるのは、買うかどうかの決断を何度も繰り返しているからです。

このようなストレスを抑えるためには、日々の行動を習慣化して、決定する回数を減らす必要があります。毎日やらないといけないことがあるなら、毎日同じ時間にやりましょう。朝の支度や仕事終わりの片付けなど、繰り返す行動は簡単に習慣化できるはずです。日々の行動を習慣化するだけで、ストレスは大幅に減らせます。アメリカのオバマ大統領も日々のストレスに対処するために「習慣化の力」を利用しているようです。米誌『Vanity Fair』のインタビューでは次のように語っています。


毎日起こる小さな問題に無駄な時間を取られないようにしないといけません。私はいつもグレーかブルーのスーツしか着ないことにしています。選択肢をわざと狭めているのです。私にはもっと重要な決断が他にたくさんあります。何を着るか、何を食べるかといったささいなことを決めるのにエネルギーを使いたくないのです。大切なのは、決定に使うエネルギーを本当に重要な問題だけに使うことです。そのために習慣化が必要なのです。


4. 興味があることをする

もし、取り付けるだけで車の燃費が良くなる装置があるとしたら、すぐにでも使いたいと思いませんか? 人間の場合、興味のあることをすれば同じ効果が期待できます。最新の研究によると、人間は興味のあることをしていると疲れないだけでなく、逆に活力が湧いてくるというのです。湧いてきた活力は、さらに次の行動に使えるでしょう。

ただ、2つの重要なポイントを理解しておく必要があります。まず、「興味がある」は「おもしろい」とは違います。また、「楽しい」や「うれしい」とも違います。例として、友達と昼ご飯を食べるとします。一緒に食べれば「楽しい」し、会話は「おもしろい」かもしれません。料理の味が良ければ「うれしい」でしょう。しかし、話題の分子調理法を取り入れた料理を食べない限り「興味がある」とは言えないのです。「興味がある状態」を正確に理解する必要があります。

また、仕事で難しいタスクに取り組んでいる場合でも、「興味がある」部分を意識することで、疲れやストレスが溜まりにくくなることもわかっています。日々の仕事でも、興味が持てる要素を探してみましょう。興味が持てれば、仕事の質を落とさずにペースを維持できます。


5. ToDoリストに期限や場所を追加する

ToDoリストを使っていますか? 使っている場合、書き出した項目が片付かずに何週間も経ってしまうことはないでしょうか。答えがイエスなら、ストレスが溜まるはずです。ToDoの項目をできるだけ早く片付けるには「条件付き実行計画(If-then planning)」が効果的です。

条件付き実行計画とは、計画の際に期限や場所も一緒に決めることで、目標を達成するのに強い効果があります。ささいなことだと思うかもしれませんが、この分野において数百もの研究が発表されています。条件付き実行計画を用いると、2倍から3倍も達成する確率が高まることがわかっています。

ToDoリストにも明確な期日と場所を追加しましょう。例えば、「ボブに電話する」という項目は「火曜日の午後2時になったらボブに電話する」となります。このように予定を立てると、私たちの脳は無意識のうちに「火曜日の午後2時」という状況を描き出します。もし、忙しい時でも、この状況はしっかり頭の中に残っているため、実際に予定を達成する可能性が高まるのです。


6. ポジティブな独り言をつぶやく

ポジティブな独り言をつぶやくのも、ストレスと戦う方法です。これだけで、ストレスを感じる体験からポジティブな反応が引き出せるようになります。例えば、「受信ボックスに大量のメールが入っていたら、落ち着いて穏やかな気分になる」とか、「締め切りが近づいたら、頭を冷やす」といったように、ストレスを感じる体験と自分が望む反応をセットにしてつぶやいてみましょう。最新の研究によると、このような独り言を事前に繰り返すことで、感情的な反応(恐れ、悲しみ、疲れ、自己不信、嫌悪感など)をある程度コントロールできることがわかっています。


7. 「完璧マインド」ではなく、「改善マインド」を持つ

私たちは仕事に対して「完璧マインド」か「改善マインド」のどちらかを持っています。完璧マインドとは「すでに持っている多くの知識やスキルをいかに証明するか」であり、改善マインドは「足りない知識やスキルをいかに改善するか」です。どちらも考え方の問題ですが、重点を置くポイントが異なります。

「完璧マインド」を持っている人は、最初からすべてのことを完璧にこなせると考えているため、無意識のうちに自分と他人を比べています。何か物事がうまくいかないと、すぐに自分の能力を疑い、不安やストレスを感じ始めます。皮肉なことに、自分の能力を疑えば疑うほど、最終的に失敗しやすくなるのです。

「改善マインド」を持っている人は、今の自分が過去の自分と比較して改善しているかどうかを重要視します。成長する過程でのミスや失敗は仕方がないとわかっているため、感じるストレスはずっと少なく、モチベーションを高く維持できます。


8. 小さな前進を意識する

心理学者のTeresa Amabile氏とSteven Kramer氏は著書『Progress Principle(前進の法則)』で、「仕事で適切な精神状態を保つために最も重要なのは、常に前進している状態を保つこと」と述べています。心理学的に言うと、私たちの感情は現在地点から目標地点までの進み具合によって決まります。残っている課題に目を向ける前に、一息入れてこれまでに達成したことを振り返りましょう。着実に前進していることがわかれば、気分はずっと前向きになるはずです。


9. ポジティブ思考に効果がない人もいると理解する

ポジティブ思考が大事なのはわかっていても、仕事が大変な時はなかなか実践できないものです。それでいて、いつでも簡単にポジティブ思考ができる人もいます。実際のところ、それは全くおかしいことではありません。モチベーションをテーマにした研究によると、ポジティブ思考に効果がない人もいることがわかったのです。

自分の仕事について、「目標や希望を達成する機会」と考える人と、「義務や責任を果たす機会」と考える人がいます。心理学の世界では前者を「促進フォーカス」と呼び、後者を「予防フォーカス」と呼びます。促進フォーカスとは、経済学的に言えば「機会を逃さずに利益を最大化すること」です。反対に、予防フォーカスは「現状を守って損失を最小化すること」です。同じ目標を目指す場合でも、人によって促進フォーカスを使う人もいれば、予防フォーカスを使う人もいるのです。

促進フォーカスは「これがしたい!」といった熱意のようなもので、楽観主義によって支えられています。逆に言うと、「すべてうまくいく」と信じなければ促進フォーカス的な行動はできないのです。反対に、予防フォーカスは「これをしなくて大丈夫か?」といった警戒心のようなもので、不安をバネに努力しようとします。これは、テストで失敗するのを恐れて勉強する学生と似ています。つまり、予防フォーカスを持った人は、失敗する不安(ネガティブ思考)があるからこそ強い動機を持って行動できるのです。

自分の生活を振り返ってみてください。あなたは何かを成し遂げて周囲の称賛を集めようとしているでしょうか? それとも、義務や責任を満たして周囲が期待する人間になろうとしているでしょうか? 自分自身の焦点(フォーカス)を見極めて、自分に合った考え方で仕事に臨みましょう。


Nine Ways Successful People Defeat Stress | Harvard Business Review

Heidi Grant Halvorson(原文/訳:大嶋拓人)
Image by Phatic Photography (Shutterstock).

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