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matsuokamatsuoka  - ,,  02:00 PM

自制心をもって「より少なく」を追求できることが、成功する人や組織の特徴

自制心をもって「より少なく」を追求できることが、成功する人や組織の特徴

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シリコンバレーに本社を置く戦略立案エージェンシー「THIS Inc」のCEOで、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダー(Young Global Leader)にも選ばれているグレッグ・マッケオン(Greg McKeown)氏は、米誌『ハーバード・ビジネス・レビュー』で、「成功が失敗の要因となりうる」というテーマの記事を執筆。「目標達成しようというドライブが絶えずかかると、その意に反する作用が働くことがある」と、指摘しています。それはいったい、どんなメカニズムによるものなのでしょうか。彼の主張する理論を読み進めていきましょう。


成功した人や組織が、必ずしもより多くの成功を収めるとは限りません。大きな理由のひとつに、以下のフェーズで構成される「明確さの矛盾」と呼ばれるものがあります。

フェーズ1:目標が明確だと、成功につながる。

フェーズ2:成功すると、さらなる選択肢や機会につながる。

フェーズ3:選択肢や機会が増えると、努力が分散する。

フェーズ4:努力が拡散すると、目標が明確でなくなり、成功につながりにくくなる。

つまり、奇妙なことに、成功が失敗の要因になっているわけです。

この現象は、かつてウォール街の花形であった企業が、のちのち崩壊していく例でも見られます。ジム・コリンズ(Jim Collins)氏は著書『How the Mighty Fall(邦題・ビジョナリーカンパニー3 衰退の5段階)』においてこの現象を分析し、「自制の欠けた追求心」こそ、このような失敗に至る主な原因であると、明らかにしました。これは、会社だけでなく、個人のキャリアにもいえることです。

今回は、「明確さの矛盾」に陥らずに、上昇気流を維持するために大切な3つのポイントをお話します。まずは、ある海洋生態学者の例から、見ていきましょう。


■1. より極端な基準を使う

海洋生態学者エンリック・サラ(Enric Sala)氏は長年、カリフォルニア州ラホヤのスクリプス海洋学研究所(Scripps Institution of Oceanography)で教授を務めていましたが、自分が思い描いていたキャリアパスと現状との間に隔たりを感じ、学術界を飛び出して、ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)に移りました。しかし、その後、ワシントンD.C.で新しい機会に出会い、自分のあるべきキャリアパスを追い求めて、ナショナル・ジオグラフィックも去ることに...。成功によって、気持ちが散漫になってしまったのです。

数年後、再びギアを入れ、ナショナル・ジオグラフィックの協会付き研究員に就任。地球規模の政策にまで影響を与える科学力やコミュニケーションスキルという強みを生かしながら、もっぱら遠隔地でダイビングをして過ごしています。これ以後も、数々の良い機会に恵まれていますが、あえて「ノー」を言い、自分のキャリアパスを突き進んでいます。

では、「明確さの矛盾」に陥るのを避け、上昇気流を維持するには、どうすればいいのでしょう。まず1つ目に、より極端な基準を使うことが挙げられます。例えば、「いつか着るかもしれない」など幅の広い基準を用いると、クローゼットはほとんど着ない洋服でいっぱいになってしまうでしょう。一方、「この服、本当に気に入ってる?」と、一つひとつ確認していけば、クローゼットはあまり散らからず、スペースができます。これと同じことを、キャリア選択にも応用するのです。

極端な基準を「キーワード」にすれば、頭の中の「検索エンジン」が、より絞り込んだ結果を導き出してくれます。「いい機会」で検索すると選択肢は無数にあがり、そのひとつひとつを検証しなければなりません。さぁ、キーワードを絞り込みましょう。「自分が心から情熱を傾けられるものは何か?」、「自分の才能を引き出せるものは何か?」、「世の中の明らかなニーズを満たせるものは何か?」という3つの質問で検索してみましょう。この条件に当てはまる結果はおのずと少なくなるはずですが、これこそ重要なこと。私たちが探しているのは、大量のやりたいことではなく、自分にとって絶対的な最高の貢献ポイントなのです。

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さて、上の図を見てください。前述のエンリック氏は、「自分が好きなこと」、「自らの才能を引き出すこと」、そして「世の中の重要なニーズに応えること」、3つの条件に当てはまることを実際の仕事にしている、比較的希少な例といえます。彼は、最後の原始的な海洋地域を保護するため、国定公園と同等の場所を創設することを主な目標に掲げ、大きく貢献しています。この3つの条件が重なる部分を求めることが大切です。


■2. 必須なもの以外を排除する

1つ目のポイントは「より極端な基準を使う」でした。さて、2つ目のポイントは、「何が必須なのか?」を考え、その他のものを排除することです。不必要なものの排除を許容することが、すべてを変え、人生の次のレベルを開くカギともなるのです。次のようなことから始めましょう。

1. 人生を監査する:ヒトのあらゆるシステムは混乱しがち。整理整頓しないと机が散らかるのと同じく、時には人生も、山積みになった過去を整理しなければなりません。過去に積み上げてきた努力は消え去るものではなく、ずっと生き続けます。ゆえに、過去からどのアイデアが重要だったかを探し出して追求する一方で、そうでないものは捨てることが肝要です。

2. 新しいものを加える前に古いものを削除する:「すでにやっていることよりも価値のないことは追加しない」というシンプルなルールを守りましょう。


■3. 「価値」だけで物事を計らない

3つ目のポイントは、いわゆる「授かり効果」に注意すること。授かり効果とは、ヒトは一度手に入れたものを高く評価しがちになるという傾向を意味します。このテーマに関する興味深い研究には、Kahneman氏・Knetsch氏・Thaler氏による研究結果があります(詳細はこちらのページ・英文を参照)。

この研究では、被験者の半数にマグカップを、残りの半数にマグカップと同価値のペンを与えました。伝統的な経済学理論「コースの定理(Coase Theorem)」によれば、マグカップを持つ人の約半数とペンを持つ人の半数が取引するはずですが、実際の取引はこれよりも明らかに少なくなりました。つまり、所有しているという事実だけで、そのものを手放したくなくなるのです。この例は、実際の生活にも言えること。何年も使わないまま本棚に入れっぱなしになっている本をいざ捨てるとなると、もったいなく感じてしまうのと同じです。

『Mind Hacks ―実験で知る脳と心のシステム』の著者トム・スタッフォード(Tom Stafford)氏は、授かり効果に陥らないために、以下のシンプルなアプローチを提唱しています。

「このモノにどれだけの価値があるのだろう?」ではなく、「これがなくなったら、手に入れるのにいくら払うだろうか?」と、問う。

もちろん、キャリアの機会も同様。「この機会にどれだけの価値があるだろう?」と考えるのではなく、「この機会を逃したら、この機会を得るために、どれくらいの犠牲を払うだろうか?」と考えるのです。


もっと、と欲張る気持ちが大きい「自制の欠けた追求心」によって、成功が失敗の要因となりうるのだとすれば、シンプルな防御手段は、自制心をもって「より少なく」を追求することです。むやみに「ノー」を言えばいいというわけではなく、決然とした姿勢で、意図的かつ戦略的に、不必要なものを削除するのです。絶えず、減らし、集中し、シンプルにする。時間を浪費する要因を取り除くだけでなく、もったいないと思われるような機会も、時にはあえて切り離すこと。この法則を実践する勇気のある人はそうそういませんが、この勇気と持続的な心がけこそが、成功する人、成功する組織だけが持つ特徴なのかもしれません。


The Disciplined Pursuit of Less | Harvard Business Review

Greg McKeown(原文/訳: 松岡由希子)

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