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大嶋拓人  - ,,,  07:00 PM

ストップ長時間労働! 組織のリーダーと自分自身が考えるべき「働き方改革」

ストップ長時間労働! 組織のリーダーと自分自身が考えるべき「働き方改革」

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「彼は素晴らしい社員ですよ。毎日10時間以上は働いているからね!」

あなたの上司はこのようなことを言って部下を評価していませんか? 2010年のHuman Relation(米ビジネス雑誌)に掲載された研究によると、その答えは「イエス」のようです。

カリフォルニア大学のKimberly Elsbach教授が率いる研究者グループは、米国39企業の管理職に対して広範囲のインタビューを行いました。その結果、オフィスに長い時間いた社員を、より献身的で、勤勉で、責任感が強いと回答する傾向が見られました

一見、この結果は理にかなっているように思えます。「時間給」という概念や、「週40時間労働」という慣習のように、私たちは労働を時間で計ることに慣れています。しかし、現代の職業について考えた場合、この考え方は必ずしも当てはまらないでしょう。弁護士やコンサルタント、アナリストといった職業に就く人が生み出す価値は、どれだけの時間をかけたかで決まるのではなく、何をアウトプットしたかで決まるからです

Photo remixed from Shutterstock.

 


ムダだとわかっている会議がなぜなくならない?

オフィスで過ごした時間で社員を評価すると、効率を上げる習慣が生まれにくくなってしまいます。私たちは本来、常に効率良く仕事ができているかどうかを問い続ける必要があります。しかし、時間がかかればかかった分だけ給料がもらえる環境にいれば、そもそも効率よく仕事をしようとは思いにくくなるでしょう。こうして、時間の使い方が非効率的になってしまうのです。

企業で行われる会議は非効率的な活動の代表例と言えます。実際、「会議に参加することは生産的だ」と思っている人は非常に少ないです。ある調査によれば、社員は会議の時間の3分の2は完全に時間のムダだと認識しているそうです。筆者もこれには同意します。ムダに回数が多く、情報は重複するし、話が脱線することも多いからです。それでも、ムダだと分かっていて、長すぎて、非効率的で、参加者が多すぎる会議はなくなりません。これはなぜでしょうか? Elsbach教授の研究の中で、ある上司の発言が報告されています。それについて少し考えてみましょう。

彼(部下)は会議のときにはいつも会議室に来ますよ。会議中の発言は少ないけれど、いつも時間通りに来るし、みんなそれを知っているんだ。だから彼は、周りから勤勉で頼れるヤツだと思われているよ。

言い換えてみると、この上司は部下がどれだけ会議に貢献できたかで評価せず、純粋に会議にいたかどうかで部下を評価していることになります。このような考え方があるからこそ、ムダな会議はなくならないのです。


「時間給」が労働時間を長くさせている

さらに広い見方をすれば、時間給という制度そのものが、本当に重要な仕事は何かを分かりにくくしているため、非効率的に時間を使ってしまうとも言えます。例えば、社内プレゼンテーションのスライドの微調整など、あまり重要でないタスクを完璧にするために非常に多くの時間を使ってしまった経験は誰でもあるでしょう。

最も問題なのは、時間を評価の基準にしてしまうと、もっと評価されるためにはより長い時間働く必要がある、ということを意味します。これは、いつか人生に不利益をもたらすことになるでしょう。2006年にハーバード・ビジネス・レビューで紹介された研究によると、米国の高額所得者(全体の上位6%)の62%は週50時間以上働き、35%は週60時間以上働いていることが分かりました

この数字はニューヨークの法律事務所で働く弁護士と重なります。彼らは年3000時間のフィーをクライアントに請求していると言われているので、1年間を50週とすると、週60時間労働ということになります。請求できない労働時間も含めれば、彼らは1日12時間の労働を週6日していることになります。これではかろうじて睡眠時間が取れる程度なので、家族のために使える時間はほとんどなさそうです。

長時間労働を減らすためにできる具体的な対策

では、実際に長時間労働を減らすためには何ができるのでしょうか? まず、自分がどんなことに時間を使っているのかを把握することから始めましょう。この際、把握することを求められない環境にいたとしても、自発的に把握しようとすることが重要です。

これはつまり、自分にとって、会社にとって、上司にとって、何が重要で何が重要でないかを把握するということです。できるだけ厳しく、批判的に、日々行っている仕事の優先順位を見直すようにしましょう

次に、あまり重要ではない仕事に対してNoと言えるようにしましょう。

  1. 重要でない会議の出席をできるだけ断わりましょう。その際、相手の気分を損ねないようにほかの仕事で忙しいと説明したり、会議に参加しない代わりに議事録を送ってほしいと頼んだりするのを忘れないように。
  2. メールをチェックするとき、受信ボックスに入っているメールをできるだけ削除しましょう。
  3. どうしても断れない仕事があるときは、少し手を抜いてもいいような仕事なのかを遠回しに確認しましょう。本当に必要でない限り、完璧に仕上げるためだけに何時間もかけるようなことは避けるようにしましょう。


このように、個人単位の習慣を変えることも重要ですが、会社単位では「強い意志を持ったリーダー」が組織の慣習を変えていく必要があります。このようなリーダーは、組織の価値観を根本的に変えなければいけません。仕事量に関係なく、土曜日出勤を良しとする文化はありませんか? また、家族の用事で早く帰る社員を白い目で見るような空気はないでしょうか?

もちろん、このような価値観は簡単に変わるものではありません。評価基準としては、単純に労働時間を計算するほうが簡単でしょう。しかし、賢いリーダーたちは、結果を出すためには社員に効率良く働いてもらう必要があると分かっています。労働時間ではなく結果を重視することが大切だと覚えておきましょう。


Robert C. Pozen(原文/抄訳:大嶋拓人)

 

  • ,,,,, - By

    香川博人

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