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nonoshita  - ,,  08:00 PM

ATOKの中の人に聞く、これからの日本語IMEのあり方とは

ATOKの中の人に聞く、これからの日本語IMEのあり方とは

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パソコンの文字入力には「IME(Input Method Editor)」と呼ばれる日本語入力システムが使われていますが、今ではあらゆるデバイスを購入した時からIMEの機能がデフォルトで搭載されていて、買ったその場で日本語がスムーズに入力できるのが当たり前になっています。さらにシステムも進化して、ケータイやスマートフォンでは入力の途中から候補の文字列が表示される「予測変換」機能など、便利な機能が使えるようになってきています。

ビジネスシーンにおいては、有料のIMEや辞書を追加して入力環境を改善するのは、基本中の基本ともいえるハック・テクニック。それに対して、最近では無料でダウンロードできるものや、各分野に特化した辞書がいろいろ登場していて、それらから何を選んで使うかが上級テクニックになりつつあります

現在、日本語IMEにはどのような機能があって、どんなプラットフォームで使えるのか。有料版を使う場合のメリットはどこにあって、どんな費用対効果が得られるのか。そんな様々な疑問について今回は、日本語IMEの老舗ともいえる『ATOK』を開発、提供している株式会社ジャストシステムを訪問し、日本語入力をとりまく状況はどうなっているのか、また、これからどう変わっていくのかについて、ATOKの開発を担当されている共通技術開発部の下岡美由紀さんと竹原宗生さん、そしてユーザーや市場動向についてコンシューマ事業部・企画部の井内有美さんに、いろいろ話を伺いました

 


登場から30年間「かしこい日本語」を追求し続ける

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編集部:ATOKは今バージョンでいうといくつになりますか?

井内:最新のWindows版は『ATOK 2012 for Windows』という名称ですが、バージョンにすると「25」になります。実は、今年の2月で最初の開発からちょうど30周年を迎えたところなんです

編集部:30年前となると、当時はパーソナルコンピュータとかPC-98などが登場したばかりの頃でしょうか?

竹原:いえいえ、もっと前になります(笑)。ATOKの歴史をまとめたものがあるのですが、1982年に8ビットマイコンの標準OS『CP/M』用日本語処理システム『KTIS(ケイティス)』をデータショウで発表したのが始まりです。その後、「ATOK」という名称が最初に使われたのが85年2月で、正確には『ATOK3』という製品名でした。これもまた当社が開発しているワープロソフト『一太郎』の前身となる『jX-WORD太郎』に搭載される形でリリースされました。この時に、長文を入力すると自動的に文節を判断して変換する「連文節かな漢字変換システム」を採用しています。単体で発売されるようになったのは『ATOK7』からです。

編集部:最新版の『ATOK 2012 for Windows』の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?

井内:一番大きな特徴は、推測変換の強化です。スマホ入力の機会が増えて、入力途中で候補が表示される「予測変換」が主流になっています。ATOKはもともとその機能を備えていたんですが、新しく「ASエンジン」を搭載して、一般的な言葉はもちろん、人名や地名などの固有名詞、あるいは単語に続くフレーズとして、たとえば「オンライン」と確定すると次に「ショップ」や「ゲーム」などを表示する「推測変換」を強化して、モバイルと同じような操作感を取り入れています。

もう一つの特徴は辞書機能の向上です。これまでは時代によって使われる言葉が変化するのに合わせて辞書をチューンしていたんですが、さらにスピードをあげようと、次々新しく生まれる言葉をインターネットを介して即時に提供する「ATOKキーワードExpress(エクスプレス)」をスタートしました。こちらは、製品を購入してユーザー登録すると無料で使うことができ、よく使うジャンルを選択してそれだけを追加するといったこともできます

下岡:ATOKキーワードExpressで新しく追加する言葉については、Twitterなどのオンラインでも情報を収集していて、ユーザーさんからの反響も取り入れながら編集するようにしています。また、ジャストシステムでは辞書を作成する専門チームを設けていますので、そこでは、ある程度言葉のゆらぎも取り入れられるようにしたり、頻度の下がったものは削除するなど、使いやすさを追求した編集作業を行っています

編集部:辞書というのは増える一方だと思っていましたが、編集の手間もかけられているのですね。

井内:ATOKが開発で目指しているものの一つに「かしこい日本語」というのがあります。専門チームとは別に、ATOKの監修委員会という外部機関を設けて、こちらでは言語研究者や文筆家などの方々に参加していただき、辞書を作り上げています。その結果、より信頼性の高い日本語が入力できるようになっています

下岡:具体的な例をあげると、あらたまった文章を書く場合に恥ずかしい間違いをしないようにアドバイスする機能があります。「よまさせていただきます」(正しくは「よませていただきます」)のような言葉は普段から意外に混乱するものですが、ATOKを使えば正しい表記をアドバイスしてくれます。


辞書の種類もカスタマイズの方法もバリエーションが拡がる

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編集部:ATOKを使って入力しているうちに正しい日本語が身に付くようになるかもしれませんね。

竹原:変換される言葉の意味についても、候補に並んだ単語にそれぞれ解説を表示させることもできますので、そこから正しい使い方や、選択が合っているかを判断しやすくなるとは思います。より辞書機能を高めたい場合は、『大辞林』や『広辞苑』などの国語辞典や、『ジーニアス』や『ロングマン』などの英語辞典を追加して使うことも可能です。また、そうした基本的な辞書に加えて、用途に合わせていろいろな専門分野の辞書が追加できるようになっています。医療向けや記者ハンドブックなどがあり、これらを追加で取り込んだ上で、最適化した状態で使っていただけるようにしています。

井内:最近の傾向としては、電子カルテの普及で医療の現場でもデジタル文書を入力するケースが増えているのか、医療辞書のニーズはかなり高まっていると感じます。さらに、タブレットの院内への導入も増えていて、そうしたニーズに対してちょうど今月、『Medical ATOK Pad for iOS』、『ATOK for Android 医療辞書セット』をリリースしたところです。

竹原:他にもプラットフォームに合わせた機能としては「Macスマート連携機能」があります。これは、Macでお使いのiTunes、アドレスブック、標準搭載の辞書のデータといった、Mac内にあるデータとATOKを連携させることができるというものです。他にも購入した方がユーザー登録すると使える「ATOKバリューアップサービス[ベータ]」では、いろいろな辞書が追加できます。たとえば、ATOKダイレクト」と呼ばれる拡張機能を使った「ATOKダイレクト for はてな」や「ATOKダイレクトビュー for kotobank(コトバンク)」などを利用すれば、最新用語を入力しながら調べることが可能です

編集部:仕事以外であまり長文を入力するシチュエーションというのは少ないとなると、こうした辞書をカスタマイズする機会もなかなかないような気がします。

竹原:長文入力というところでは、電子書籍の登場がきっかけの一つになるかもしれませんね。当社のワープロソフトの『一太郎』は2012のバージョンからEPUB出力に対応していて、さらに一太郎の校正支援機能を利用して、電子書籍が作成できるのが大きな特徴になっています。ATOKで入力、チェックした、誤りのない日本語を元に校正するので、より精度が高められますし、ATOKは豊富な外字が使えるという点でも電子書籍の作成に向いていると思います


異なるプラットフォームやデバイスで日本語入力環境を共有できる

編集部:今まで日本語入力システムといえばパソコン用だけだと思っていましたが、スマートフォンの場合はアプリがダウンロードできるので、システムやユーティリティとしてIMEを提供できるようになってきたのは、大きな変化だと思います。

竹原:モバイル向けのプロダクトは力を入れている部分でもあります。アプリの性能を高める、アプリの認知度をあげるという意味もあり、現時点での大きな方針としては、ユーザーの要望をどんどん取り入れながら細かくアップデートをしています。iOS向けでは、『ATOK Pad』やTwitterクライアントの『Tweet ATOK』などをリリースしていますが、いずれもアップデートの頻度は高いほうだと思います。AndroidはiOSと違って入力システムの種類もいろいろありますが、『ATOK for Android』は比較的高価なアプリなものの、約18万ダウンロードされています。

編集部:ATOKにはどのような購入方法がありますか?

井内:大きくはパッケージ製品かダウンロード製品の購入、もしくは月額300円の「ATOK Passport」という月額購入サービスがあります。ATOK Passportは、当社の「Just MyShop」というサイトからクレジットカードを使ってお申し込みいただけますが、個人向けのサービスで、1アカウントで10台までインストールできます。しかも、1アカウントでWindows、Mac、Android版をそれぞれダウンロードしてもらっても、請求額は10台までなら月300円です会員登録費用や解約料もかかりませんから、使いたい時だけ利用することもできます

編集部:1アカウントで複数のバージョンが使えるのはかなりお得ですね。Macユーザーの場合、『Parallels』などを使ってWindowsを動かしているケースも多いと思うのですが、その場合に両方でATOKが使えるわけですね。

竹原:私自身がまさしくそうした使い方をしています。その場合に便利なのが「ATOK Sync アドバンス」というサービスで、弊社のパーソナライズ・オンライン・ストレージサービス「InternetDisk」にデータを保存し、複数のデバイスや異なるプラットフォームの間で辞書や利用環境を共有することができます。さらに、ATOK PadやTweet ATOKとも連携できて、パスポートを利用している間は無料でお使いいただけます

井内:ちょうどいま、Android版をお使いの方を対象に最大6ヶ月間、無償でATOK Passportをご利用いただけるATOK Passport乗り換えキャンペーンを実施しています。この機会にいろいろなプラットフォームでATOKの使い心地を試していただけるとうれしいですね。


言葉も入力も時代に合わせて変化している

120406atoknonakanohito3.jpg※ 下岡さんには徳島からビデオ通話で参加していただきました。

編集部:ここまでいろいろ機能を紹介してもらいましたが、ATOKを使えばここが便利になるという点は他にもありますか?

井内:辞書機能を充実してきたと言いましたが、その一方で利用する場合に操作が難しくなるという声もありました。そこで、Windowsは2011版からいろいろな辞書機能をスペースキーだけで呼び出したり、特に意識しなくても通常の変換をしているだけで自動的に変換効率を上げられる「スマートモードチェンジ」機能を搭載しています。たとえば、「なかの」と入力した際、入力している言葉の傾向を読み取り、人名が続いているのであれば、「中の」ではなく、「中野」への変換を優先的に行う変換モードに切り替えます。

下岡:同じ機能で、話し言葉なのか文語なのかもスムーズに切り替えられます。さらに、話し言葉モードでは方言を変換しやすくする機能もあって、関西弁のほかに全国6つの方言に対応しています

編集部:入力方法そのものについては、入力してスペースキーを押して変換するというスタイルは大きく変わっていないと思うのですが、これから変化があると思われますか?

竹原:iPhoneが登場してからは、ホームボタン一つで何でもカンタンに操作できるのが一つのトレンドになっています。便利な機能があっても操作が複雑になると使いこなせないので、誰にでも、どんな環境でも使いやすくするということは意識しています。具体的にいうと、ユーザーインターフェイスをより良くしていくということでしょうか。入力操作にしても、タッチ、ジェスチャー、手書き、音声もホットですし、デバイスやOSによって様々な操作方法があって、それに対して最適な入力方法を提供していくことが大事だと考えています

編集部:すでにモバイル向けでは、フラワータッチ入力などの新しい方法を提供されていますね。

井内:モバイル向けのユーザーインターフェイスに関してはきちんとユーザーテストを行ったり、アプリの試用期間を設けたりして、できるだけご要望に応えていくようにしています。使い勝手は開発でかなりこだわっている部分でもあり、今後も高めていきたいところではあります。

下岡:いつでも、どこでも、デバイスを超えて自由に使えるというのが大事ですね。それに加えて、ユーザー一人一人にとっての快適さを提供すること。入力スピードも人それぞれですし、操作する状況も異なりますが、そうした違いに合わせて快適な入力ができるようにするのは、日本語システム開発においてとても重要だと考えています。


日本語IMEはモバイルの登場で進化を早めているところがあり、まだまだこれから新しい入力方法やシステムが登場する可能性がありそうです。ATOKもさまざまな環境に合わせて新しい取り組みをしていて、単なる入力効率を高める以上にいろいろな効果が得られるものになっているような気がしました。長文入力はあまりしないし、辞書もそれほど必要ないので、日本語IMEはデフォルトのままでいいと思っている方も、とりあえず試してみるところから始めると、意外にパソコン生活が大きく変わるかもしれません。


ジャストシステム

(野々下裕子)

 

  • ,,,,, - By

    香川博人

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