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ライフハッカー編集部  -   09:00 PM

資産マイナスからの資産運用講座【その3】~運用実行!:大きく負けない継続戦略

資産マイナスからの資産運用講座【その3】~運用実行!:大きく負けない継続戦略

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110711nightschool_logo_small.jpg■運用のプロではなく、普通の人のための投資テクニック

第3回目は「運用実行!:大きく負けない継続戦略」です。実際に、具体的な資産運用を実行し、続けていくためのヒントをまとめます

まず、最初に言っておきますが、皆さんは運用のプロになる必要はありません。ほとんどの人はそんな能力や才能もありません。例えばイチローが凄いといっても、みんながイチローになれるわけではないし、なる必要がないわけです。

つまり、投資においてもイチローになるためのトレーニングのようなものを我々が学ぶ必要はないわけです。我々が学ばなければならないのは「仕事の邪魔にならない」「日常生活の邪魔をしない」程度の時間を使って、「毎日株価を見て売り買いしなくてもいい」くらいの運用方法です

Photo by origami_potato.

 


投資の本を読んでいると、マッチョな精神論を持ち込む人がいますが、私は反対です。仕事ほったらかしで運用をして会社の査定が落ち、年収が下がるのでは本末転倒です。あるいは、運用に時間が取られて、趣味の映画鑑賞も家族の団らんも後回しというのも、おかしな話です。運用にかける時間はバランスが肝心です

これから説明する運用方法では、毎月2倍に増えるというような増やしかたはできません。しかし、毎月半分にお金が減るようなリスクも取らずにすみます。そうして、できるだけ着実に、しかし預貯金よりも高い収益をねらい、かつ仕事や家庭とも両立させていくことを狙います。


■シンプルな運用方法がポイント

無理のない運用を続けるためには、運用の方法やルールをシンプルにすることが有効です。慣れてきたらカスタマイズしてもいいですが、最初はとにかくシンプルなところから運用に入りましょう。

まず、あえて個別銘柄選びをしない運用法を考えてみます。個別銘柄選びには時間がかかりますし、個別銘柄を売買するタイミングを考える手間と暇が必要になるからです。また、個別の銘柄で運用しようとすると、リスクも大きくなります。外れ銘柄を選んでしまった場合、損失を取り戻すのは大変です。

そこでシンプルに運用をする方法として、インデックスで買います。例えば、TOPIX(東証一部上場企業の平均株価を指標にしたもの)に連動する投資信託やETFを買うと、国内の1600社にまとめて投資したことになりますので、個別企業の騰落に資産の値動きがほとんど影響しなくなります。これで、毎日売り買いのことを考えなくてもよくなるわけです。値動きのチェックも、ニュースでTOPIXの推移さえ見ればすぐわかります。もし、外国の株も買いたいのであれば、外国のインデックスを対象にしている投資信託やETFを買うといいでしょう。

投資信託やETFというのは、分散投資をするのにとても便利な方法であるだけでなく、購入単価を安くできるメリットもあります。投資信託であれば1万円前後、ETFであれば10万円前後から購入できるものがほとんどです。トヨタ自動車やソフトバンクの株を買おうとすれば、約30万円必要です。株価も高いし、購入単位が100株となっていたりするからです。個別の株でいくつも銘柄を買うとなると、あっという間に数百万円が必要になります。投資信託でそうしたお金の問題が解決し、かつ手間を省くことができるのです。世界中に投資対象を広げる国際分散投資すら、国内株に1万円、外国株に1万円、というような金額から実現できるのです。


■できれば定期購入を考えたい

運用といえば、まとまったお金をドンと突っ込んで、売り買いしながら増やすイメージがあると思います。株の本を手に取ると、とにかく最初に入れたお金のみを、いかに売り買いして増やすか、という話に終始しますが、そもそもそんなルールはどこにもありません。

普通に働く人の資産運用におすすめしたいのは、毎月定期的に積立購入を続ける方法です。毎月1万円程度でも、積立を続けると大きくお金が育ちます。そもそも運用で確実に1万円増やそうと考えるより、毎月の稼ぎからしっかり毎月1万円追加投入するほうが確実な資産形成です(ちなみに新社会人が毎日スタバ一杯くらいを節約して投資し続けると、定年時には1000万円くらいになります)。

積立の投資信託などを使うと、自動的に「引き落とし→投資信託購入」がセットで行われるので、サボってしまうことがなく、おすすめです。しかも、投資信託を定額購入する際の特徴で、値段が高いときは口数を少なく、値段が安いときは口数を多く購入してくれますので、「安値のときはたくさん仕込む」というような運用を自動的に行うことにもなります。

ただし、購入する商品については、手数料が安いものを選んでください。運用手数料(信託報酬とも)が年間で0.7%以上のものは避けたほうがいいでしょう。可能なら、0.2%くらいでいきたいところです。


■あまり売り買いは考えなくてもいい運用にする

最初のうちは投資について、売り買いについて考えなくてもいいです。なぜなら、投資のゴールがまだ先であるなら、利益確定してまた投資商品を買ったりすると、単に税金を支払っているだけになるからです。また、売却したときに金融機関へ手数料を払うのももったいないコストです。そのまま最後まで保有していったほうが、お得だったりします。

完全に見込み違いで購入平均単価と比べて半値近く値下がりしたとか、想定以上の値上がりで購入平均単価より3割以上儲かっている、というような場合でも、部分的な売却にしておいて、全部を売ることはやめておいたほうが運用が続けられます

運用の儲けを、来月の生活費や外食費にしようとすると、利益確定して引き出すことを考えなければなりません。それはやめておいたほうがいいと思います。生活費は仕事の稼ぎから安定的に捻出するべきです

運用で増やしたお金は、可能な限り使わず先送りすることをおすすめします。私はFPとして特に老後資産形成について述べる仕事ですが、はっきりいって、運用資産はすべて老後のために残しておいたほうがいいくらいです。

実は金融機関は何度も売り買いをして、利益確定してくれたほうが儲かります。もちろん国も税金が入るので儲かります。つまり、我々の損なのです。何度も売らなくてすむ運用を心がけましょう。


■ポイントは「リスクを抑える」こと

ここまで説明した運用方法は、株価の一挙手一投足を見ながらマウスを何度もクリックするような運用とは大違いです。たぶん、ほとんどの人のイメージと違うと思います。しかし、その違いはいい意味があると思います。一番の違いは「手間がかからない」ことであり、「リスクが比べものにならないくらい小さくてすむ」ということです。

運用においてリスクは避けられないものですが、そのボリュームを小さくすることはできます。ここまで述べた方法はそのひとつというわけです。少なくとも、この投資方法でお金をあっという間に溶かしてしまう(全損する)ようなことはありえません。

リスクを高めることで、儲かる度合いを高めることはできますが、だからといって儲かる可能性が高いとは限りません。そこにデイトレード、FX系のテクニックの怖さがあります。うまくいく人は投資のセンスがあり、失敗した人は残念でした、と烙印を押されるだけです。投資を続けていくためのやりかたとして、ここで述べた方法を試してみてほしいと思います。


さて、ここまで「資産マイナスからの資産運用講座」を行ってきましたが、講義はこれまでです。驚くような投資のテクニックはありませんが、確実に実行できる人にはそれなりの実りがもたらせる方法です。そして、仕事も家庭も趣味も両立できる投資方法だと思います。

最後に一言述べて、この講義を終わりにしたいと思います。それは「実行」してほしいということです。

どんなに投資の本やコラムを読んでも、実際に1円投資した者が得た経験にはかないません。実際に投資をしてみて、ドキドキしたり不安になる経験も積まなければ、投資について知ったことにはならないのです。

また、実際に1円でもいいので投資にお金を回さなければ、増えることも減ることもありません。どんなに高いパフォーマンスも実際のお金を投じなければ自分のものにはならないのです。

本当に資産をプラスにしていきたいと願うのであれば、ぜひ、行動に移してみてください。それがあなたの経済的幸せを導く、生存戦略です。

それでは講義を終了します。ありがとうございました。


山崎俊輔

 

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