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盗作被害に遭った作家が「言葉はいったい誰のものなのか?」を考察した
コピーアンドペーストだけで誰のどんな言葉も、自分の言葉かのように「貼りつけ」できる便利な昨今。それに伴って、近年、先進国を中心に著作物などに対する権利保護が強化されてきました。では、どこまでが本来自分の所有する言葉で、どこからが盗作なのでしょうか? こちらでは、このテーマについて採り上げてみましょう。
作家のMalcolm Gladwell氏は、2004年末『Frozen』(英文)という舞台に、自分が書いた記事の文章の一部が無断で使われているのではないか? と感じ、盗作について考察しはじめました。彼は当初、次のように考えていたそうです。
「言葉は、それを書いた人に帰属する」
社会が、知的財産の創出に多くのエネルギーとリソースを振り向けるようになればなるほど、この基準がもっともシンプルな倫理基準だろう。
過去30年、著作権法は強化されており、裁判所は知的財産保護をより多く認めてきた。著作権侵害との戦いは、映画業界や音楽業界に取りつき、学術や出版においても、盗作はマナー違反にとどまらず、犯罪に近いものになりつつある。
2002年、歴史家のDoris Kearns Goodwin氏は、何名かの歴史家の言葉を著作者の表示なく引用した(英文)として、ピューリッツァー賞委員会を辞任させられた。そりゃそうだろう。もし、彼女が銀行を襲ったら、すぐに解雇されるはずだ。
Gladwell氏は脚本の劇作家に、作品の中で、自分のテキストが盗まれたと感じていることを知らせたのですが、すぐにこれを後悔したそうです。
「盗まれた」とは言ったものの、実はそのように感じているわけではなかったし、特に憤りを感じたわけでもない。ある意味「拝借された」ことは、賛辞とすら思っていた。経験のある作家なら、すべての引用部分を上手に書き換え、原形をわからなくしてしまうだろう。しかし、この作者が自身のインスピレーションの源を完全に偽装していたら、自分はどう感じたのだろうか?
ここで提起される問題は「この引用は盗作だ」と決めることで、何が得られるのか? ということです。他人が書いたものを借りて、別の形に作り変えるのは誤りなのでしょうか? もちろん、現在の知的財産権重視の立場を踏まえれば、「そうだ」と結論づけるのはカンタンです。しかし、これが本当にいいことなのかどうかを問いかけることも、大切なことなのではないでしょうか?
私たちは、実際、言葉を所有することはできません。言語は、人々が一緒に作り上げていくからこそ、存在するものです。Stephen Fry氏も指摘(英文記事)しているように、私たちが、名詞から動詞をつくり、さらに新しい言葉を生み出してきました。新しい言葉は、一度使って忘れ去られるために作られるものではなく、借りられ、引用されるために作られているとも考えられます。
決まり文句や一般的なフレーズは、著作者の表示なく頻繁に使われていますが、もしかしたら、これも盗作の一形態かもしれません。劇作家がGladwell氏の言葉を「借りた」というこの事例は、犯罪的なものとも捉えられますが、実際の違いは、Gladwell氏は、自分の書いたものが出版されているという点から、自分が書いたものの所有権を主張しているにすぎません。
もちろん、あらゆるケースで引用が見過ごされるべきだ、というわけではありませんが、「自分の書いたものは、自分のものだ」という考え方を極端に貫こうとすることにも、問題が潜んでいます。言葉は誰もに帰属するもので、これをどう使うかについては、よりリベラルに捉えるべきなのかもしれません。
ちなみに、この内容は、元々は2004年に「Something Borrowed」という英文記事で書かれたもので、その後、『What the Dog Saw』として再出版されています。Gladwell氏について詳しく知りたい方は、ぜひ彼の作品にも目を通してみてください。
Something Borrowed [Malcom Gladwell]
Adam Dachis(原文/訳:松岡由希子)
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言葉は、それを書かせた人に帰属します。
> 言葉は、それを書いた人に帰属する
ちらしの裏に書いて下さい。それは、あなたに帰属します。
つまり、言葉は共有できてこそ「活きて」くるのに、
共有しようとすると、自分だけの言葉でなくなってしまう
どうしても。
これが知財というものか