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短労働時間、手厚い社会保障、etc. 先進国の「お手本」ドイツとは?
不況の折、失業者が増える一方で、人員削減されたオフィスでは、労働者一人一人への業務負荷がさらに高まり、長時間労働が慢性化するケースが...。この傾向は、日本だけでなく米国でも顕著で、失業者は倍増し、労働者は給与カットの中、さらなるレイオフにおびえながら、長時間労働しているとか。
では、その他の国ではどうなのでしょうか? こちらでは、手厚い社会保障と、充実した労働環境を誇るドイツの例を、採り上げてみたいと思います。
米シカゴの弁護士で『Were You Born on the Wrong Continent?: How the European Model Can Help You Get a Life』の著者でもあるThomas Geoghegan氏は、欧州、とくにドイツの仕事やライフスタイルは、オーバーワーク気味の米国にとって、学ぶべき点が多いと、説いています。たとえば、米国の平均労働時間が、1,804時間であるのに対し、ドイツは1,436時間。またドイツでは、6週間の休暇取得が義務付けられており、大学の授業料は無料、育児や介護のケアも充実しています。
そこで、米ニュースメディア「Salon」では、Geoghegan氏に電話インタビューを行い、ドイツについて、大いに語ってもらいました。
Salon: 米国の人は、欧州人に比べて、人よりたくさん働くことを誇りに感じやすいように思います。そもそも、なぜ、米国人はそんなに働くのでしょうか?
Geoghegan氏: 歴史的な理由や、文化的な背景はありません。1960年代は、日本人に比べて、米国人は余暇を楽しむことで知られていました。1950年代や60年代に調査をしてみたら、「親の世代は、もっと休暇が多かった」と答えるでしょう。
では、それがなぜ変わったのか? Linda Bell氏とRichard Freeman氏がまとめた、ある記事によると、1990年代から状況が変化したようです。主な原因は、長時間労働を止める機能がなかったこと。ドイツや他の欧州諸国と異なり、政府のチェックもなく、過重労働に対する労働組合の監視もない。組織的なチェック機能が、なくなってしまいました。労働者は「同僚よりも、より長く働かないと解雇されるかもしれない」と感じて、長時間働くようになったのです。
Salon: 長い時間費やしても、生産性が上がるというわけではないですよね?
Geoghegan氏: はい。生産性の比率を見てみると、労働時間が短いドイツのほうが、労働時間の長い米国人よりも、効率的に仕事をこなしていると考えられます。
Salon: ドイツ人と米国人を比べる意義があるのはなぜでしょう?
Geoghegan氏: ソ連崩壊以来、ドイツは、世界で最も高いレベルで、労働者をコントロールしています。2009年4月にドイツ労働省のGünther Horzetzky大臣とお会いしましたが、そのとき、大臣は「ドイツの最大の『輸出』は、『共同決定』だ」とおっしゃっていました。他の欧州諸国も、この考え方に追随しているという意味だとおもいます。
Salon: そもそも、ドイツはどうやって、これほど労働環境のよい国になったのでしょう?
Geoghegan氏: 連合国がこれを実現しました。ニューディール政策からもたらされたものもあります。第二次世界大戦後占領下におかれたドイツも、「国連人権憲章」も、ルーズベルト大統領や、ニューディーラーによって作られたものです。欧州型の社会民主主義は、これらを基にして、形成されてきました。
Salon: しかし、ドイツは米国よりもGDPが低いですよね。これはすなわち、米国人のほうが、生活のクオリティはよいということではないですか?
Geoghegan氏: 欧州の生活水準は上がっています。たしかに、1人あたりGDPは、米ミシシッピ州のほうが、ドイツのフランクフルトやハンブルグよりも高いですが、統計データだけで「ミシシッピの人は、ドイツの人の3倍裕福だ」と、判断するのは誤りです。実際に、それぞれの地で暮らしてみれば、わかります。ドイツの社会民主主義は、非常によく機能していて、先進国の唯一の「お手本」といえます。輸出産業だけでなく、環境対策にも力を入れています。
Salon: GDPにおいて、見過ごしてしまっているものは何でしょう?
Geoghegan氏: たとえば、余暇時間には、物理的な価値がありませんが、人々にとっては極めて価値のあるものです。また、欧州の公共物が実際どれだけの価値があるのか、それを算定する方法はありません。たとえば、米ニューヨーク大学の授業料が5万ドルである一方、ドイツのフンボルト大学(Humboldt University)は無料です。つまり、ニューヨーク大学はGDPに相応の金額が加算されますが、フンボルト大学はゼロです。でも、実際通うとしたら、僕ならフンボルト大学を選びます。
米国経済の多くは、廃棄物や環境破壊、都市のスプロール化などからもたらされるものも含めた、GDPをベースにしています。確かに、わかりやすい指標ですし、米国経済モデルの重要な一部ではありますが、ここ30~40年でひねくれた方向に変化してしまいました。
Salon: ドイツのような社会民主主義で、恵まれているのは誰でしょう?
Geoghegan氏: 社会民主主義は、貧困層よりも、中産階級にとってよいものです。教育が比較的行き届き、裕福な層です。たしかに、フンボルト大学での教育に対する金銭的価値はゼロです。しかし、教育を十分に受けた人が増えれば、公共の施設やシステムをよりうまく使える人が増えます。ゆえに、幅広い医療制度を設けても、きちんと機能するのです。
米国は、素晴らしい自由とオープンさがあります。僕自身も米国で生まれてよかったと思っています。ただし、「経済的成長の利益をどう享受するか?」、「生活自体を楽しみながら、生活の豊かさをどのように追求するか?」などの点をかんがみると、ドイツから学ぶべきことは、たくさんあると思います。
Salon: 米国で「ドイツ式」がうまく機能するでしょうか? 実現可能でしょうか?
Geoghegan氏: 米国には、そうとは呼んでいないだけで、実は、ニューデールやソーシャルセキュリティ制度など、「社会主義」的なものが、欧州よりも多くあります。医療制度も、ドイツのものよりもむしろ「社会主義」的です。ただ、複数のシステムが共存していて、全体のシステムとして、非常に非効率になっています。欧州諸国の医療制度はひとつなので、コストコントロールがしやすいのですが、米国の医療制度は、コストコントロールが働かず、競合する複数のシステムが共存しています。システムを一元化する必要があると思います。
Salon: トーマス・フリードマン(Thomas Friedman)の「フラット化する世界」では、「将来、すべての国が同じ土俵で競争することになり、人口密度の高い国が世界経済を支配する道が開ける」と予言しています。これに賛成ですか?
Geoghegan氏: 彼は、ドイツの存在を、どうやって説明しているのでしょう? 輸出最大国はどこでしょう?それは、最高賃金率と労働組合の規制が強い国、すなわちドイツです。ドイツは力をより強めてきました。米国にとっては、中国との競争よりも、中国にいるドイツとの競争の方が問題です。しかし、このことについて、みなあまり語りたがりません。なぜなら、米国モデル全体に疑問を投げかけることになってしまうからです。なぜ、高賃金の国が米国よりも強いのでしょう? なぜ、欧州の社会主義が米国よりも強いのでしょう? 根幹から揺るがしかねない考えゆえに、みな、口に出したたがらないのです。
もちろん、欧州型の社会民主主義が万能、というわけではありませんが、Geoghegan氏の一連のインタビューでは、個人の視点でいえば、ワークライフバランスのとり方、社会全体でみると、社会保障のあり方など、日本でも長年課題となっているポイントが、散りばめられている気がしますね。ドイツの事例は、日本にとっても学ぶべきことがありそうです。
[Salon]
Adam Pash(原文/訳:松岡由希子)
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経済と生活の話をしてるけど、ドイツは出生率が低いよね?
枢軸国の呪いってやつ
現在アメリカにいますが、アメリカ人が働きすぎってことは割合的にありえませんね。むしろ日本人の方がより働いているでしょう。むしろアメリカ人にはもっと働いてもらはないとー 仕事中に普通に家族に頻繁に電話する国ですよ。効率なんてアメリカでは二の次です。
原文:if you did a survey of most people who are in their late 50s or 60s,
→誤:1950年代や60年代に調査をしてみたら
正:(年齢が)50代後半や60代の人を対象に調査をしたとすれば
じゃないかな。
頑張って。
ドイツはサービスレベルは最低。。だけど、生活には支障ない。
日本はサービス最高、だけど過剰サービススパイラルで労働者は疲弊している。
ボクは日本が好きですが、やり過ぎな面もあるかな。
法律で規制しないと過当競争は抑えられない。
日本人は過剰なサービスのせいでわざわざ仕事を増やしている部分もある
サービスを増やすよりもサービスの方法を改良するというベクトルに発揮しにくいのが日本人の特徴かもしれない