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SimpleStyle 第6回:オレンジの5つのポイント~書籍カバースキャン時にカバー表紙と背表紙とを自動で切り出す『backmaker』
■背表紙を捨てる!?
この1年で作ったソフトを見てみると、『パラゾールカウンター』だの、贅沢な壁紙を探す『贅沢壁紙』だの、『ソフィー・マルソー・エンジン』だの、『アマゾン検索システム』だの、『カンパゲットシステム』だのがあります。
『カンパゲットシステム』は、2時間のうちに、どれだけ寒波を集めることができるかを競うシステムです。カンパでなくて寒波です。間違いなく。
これらのソフトについては、いずれ機会を見て書くこともあると思いますが、ともかくいまトレンドで、機を逃さずに書いておきたいといえば、書籍のデジタル化についてのソフトのことです。
ある日の夜のことでした。わたしは書斎の片側に陣どって、いつものように書籍の索引を作りながら、読み終わったばかりの本をデジタル化していました。
iPad以来、書籍をデジタル化する話題は引きも切らないようです。
それはそれとして、ふと、Webマガジンの記事を読んでいたら、デジタル化について触れている方がいらっしゃいました。
山口真弘氏です。
その記事のなかで、カバーを断裁して背表紙廃棄しているっていうのです。
最近デジタル化を始めた方らしいのですが、
というblogもありました。
たしかに背表紙(やカバーや表紙)は、デジタル化作業においては、もっとも効率を落とす部分です。
それでも、背表紙を大切にしないのはもったいなさすぎます。
■背表紙こそ本だ
いっぽうわたしは「背表紙こそ本だ」と強く主張していて、『背表紙システム』を試作しています。
Googleで「背表紙」で検索したところ、メディアアーティストの杉本達應氏も同じような主張をされているようです。
この試作システムでは、帯つきでカバーをドキュメントスキャナでスキャンして、その画像から自動で背表紙を切り出しています。
手順としては、カバーを帯つきでスキャンし、帯なしでスキャンし、広げてスキャンし、帯だけ単独でスキャンする、といくつかの工程を経ています。
ドキュメントスキャナは、構造上帯つきのカバーのような紙をスキャンするのには不向きですから、帯なし、帯単独の画像も用意しておくことで、将来それらを組み合わせて表示するアプリケーションを作るときを見越しているわけです。
カバーを広げてみるとわかるのですが、カバーは本の中身とは異なる意匠でデザインされていて、しばしば本の中身を象徴的に表現する、もっとも印象的な創作物であるわけです。
そこで、デジタル化する際に、これを無視するのはいかにももったいないように思えるし、切断してしまうのも、それはそれで見識だと思いますが、思い切った方法だなと思います。
カバーが折り返しの袖の部分までデザインされていて、広げたときにまた別の見方ができるような場合には、なおさらカバーを愛好したいです。
ちなみにわたしは、出来のよいカバーの場合には、カバーのみを紙のまま保存しています。あるいは、本のページのなかでも特別なページを抜き出して額装しています。『デビルマン』のシレーヌとの死闘のシーンとかですね。全ページのうち、文字がなくかつ見栄えがするのはこのシーンだけでした。
■背表紙を抜き出すソフトをリリースします
さてそれで、試作したまま早数ヶ月、自分用にチューニングしながらテストしていたところ、先の記事です。
背表紙をどう考えているのかよくわからないので、このソフトの意味があるかどうかとかを考え始めるときりがないのですが、ま、とりあえず動いている単機能の部分だけ抜き出してリリースすることにしました。
『backmaker』は、正位置に回転した300dpiでスキャンしたjpegの右綴じ(和綴じ)のカバーから表紙と背表紙とを切り出して、カバーとおなじフォルダに保存するソフトです。背表紙のサイズは175ピクセルに固定です。
カバーファイルの指定は、アイコンにドラッグするか、ウィンドウに開いたあとにドラッグすればよいです。
ドラッグ以外のオペレーションは存在せずに、すぐにtop.jpg(表紙)と、back.jpg(背表紙)のファイルを作成します。
GUIを使うというよりは、バッチファイルなどで引数として渡して、自動的に画像を作成するような使い方を想定しています。GUIはなれないときに試しに使うために使うものという位置づけです。
■今後の展開はさておきシンプルに
チューニング中でリリースしていなかった理由はいくつもあり、今回は単機能に絞ることで、リリースを実現しました。
たとえば、現在調整中の機能は次のようなものです。
- 背表紙のサイズを調整可能にする
- 背表紙が右端、左端にある場合にも対応する
- 300dpi以外の場合にも対応する。ピクセル指定でなく%指定にすれば容易か?
- 回転が必要な場合にも対応する
- センターがずれている場合の補正機能をつける
- GUIの補正機能をつける
などです。
自分用の環境では、ある程度固定処理でよいので、たとえば300dpi以外に対応する必然性に乏しいので、その機能がないわけです。ま、考え始めるときりがないので、とりあえず単機能でシンプルに出してみます。
Windows XPで動作テストしています。動作には、.NET Framework2.0が必要です。
(美崎薫)
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