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「憂鬱な気分が課題解決力アップやクリエイティブワークに役立つ」という研究結果
この記事によると、ヒトの「何に注意を払うか?」を制御しているのは、大脳の前部にある前頭前皮質腹外側部(VLPFC)という場所。気分が落ち込んでいる人のVLPFCでは、脳の活動が増加し、深刻な患者ほど前頭前野の活動が活発になるということが明らかになっています。つまり、気分が沈むと脳の動きが活発になり、直面する問題に対して、じっくりと繰り返し何度も考えるようになるわけです。
心理学者のAndrews氏とThomson氏は、「気分の落ち込みとVLPFCの活動は、このきっかけとなった複雑な人生の問題を、効果的に分析するための特別な『調整システム』である」と述べています。もちろん、気分を落ち込ませた原因としてはっきりとした出来事や事実が存在することもあれば、特段の原因が認められない場合もありますが、いずれにしろ、憂鬱な気分がなければ、自分の苦境を解決しようとはなりにくいわけです。
じっくり考えることにより、課題の解決につながりやすいという面も...。ワシントン州立大学の人類学者Ed Hagen氏は、憂鬱な状態は、課題解決能力を向上させることがあると述べています。たとえば、うつ状態の人は身なりを気にしなくなり、お風呂やトイレすら面倒くさがることがありますが、Hagen氏曰く、この状態は「考えるための時間を途切れさせないためではないか」とのことだそうです。
また、豪ニューサウスウェールズ大学の社会心理学者Joe Forgas氏は、複数の実験を通して、複雑な状況において、ネガティブな気分がよりよい決断を促すことを示しています。悲しみが、厳しい状況に対処するために最も相応しい情報処理戦略を促すのだそうです。
このような感情の高まりが、クリエイティブな作品を生み出すこともあります。神経科学者のNancy Andreasen氏が、米アイオワ州の30名のライターを対象に調査したところ、80%の人が何らかのうつ症状の診断基準に当てはまったそう。英国のライターや、アーティストを対象とした研究でも同様に、成功している人は通常の8倍の確率でうつに関する疾患があることがわかったそうです。
気分が滅入ったり、落ち込むことは、決して「心地よい」と感じられるものではありませんが、だからこそ、自身を改めて見つめなおしたり、普段なんとなくやりすごしている課題ときちんと向き合ったり、モヤモヤした感情をカタチで表現したりするきっかけを与えてくれるのかもしれません。米ニューヨークタイムズの記事では、各研究結果についても詳しく述べられていますので、ご関心のある方はこちらのページ(全7ページ・英語)もご一読くださいね。
The Evolutionary Reason for Depression [Smarterware]
Depression's Upside [NYT]
Gina Trapani(原文/訳:松岡由希子)
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直面する問題に対してじっくりと繰り返し何度も考える、というのは納得できるけど、
それと課題が解決できるかどうかはまた別の話じゃね?
丸一日憂鬱に考えるだけで終わる日もあるし。