Windows 7とUbuntuが仲良く共存できるデュアルブート環境の作り方

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Windows 7とUbuntuは向かっているところがまったく違うOSですが、一つのパソコン上でも仲良くやっていけるのです。Windows 7とUbuntuのデュアルブートシステムの設定方法をご紹介。一度設定してしまえば、二つの世界のいいとこどりが可能です!
 

デフォルトではWindows 7がブートアッププロセスを占拠してしまい、唯一のOSとして君臨しようとするのですが、LinuxはWindowsをハードドライブの一部を占領する「週末にときおり趣味でやっているサーフィンのロングボード」的な扱いをします。

かれこれ一年近くに亘りUbuntuとWindowsのデュアルブート環境を使っているので、この環境の利点、欠点がだんだん見えてきました。不便な点、ファイル共有の必要性、などを改善していくことによって、かなり快適なWindows 7とUbuntuのデュアルブート環境は可能となりますので、今回はそのやり方をご紹介します(Windows 7がすでにインストールされている環境からの設定、またはクリーンシステムからの設定の2パターン)。

この記事に従って設定していくと、バックアップされたハードディスク、またはまっさらなハードディスク(こちらからの方がおすすめです)へ、またはWindows 7がインストールされている状態からWindows 7とUbuntuが共存できるシステムが構築できます。

ここに書かれている設定を全て終了したなら、両方のOSを自由にブートさせることができ、文書や音楽、写真などのファイル共有も可能となり、互いのOSの機嫌を損ねることなく(主にWindows側の機嫌を)使える環境が出来上がるはずです。またUbuntu 10.04やWindows 8がリリースされる時には白紙の段階からやらなくても簡単にインストールが行える環境が出来上がっているはずです。

必要なもの

Windows 7インストレーションディスク:
クリーンインストールの場合、フルインストール用のコピー、またはアップグレードディスクが必要です。アップグレードディスクからクリーンインストールしたい場合、グレーゾーン的なやり方になってしまいますが、アップグレードディスクを使ってクリーンインストールする方法もあります。まぁ、考えてみると過去に一度もXPやVistaを所有したことがない、という人でWindows 7とUbuntuのデュアルブート環境を作ろう、という方は少ないかと。

Ubuntu 9.10インストレーションイメージ:
ISOはUbuntu.comからダウンロードできます。または「Alternative download options」をクリックし、BitTorrentリンクからどうぞ(通常、こちらの方がスピードは早いです)。32ビットシステム用にはubuntu-9.10-desktop-i386.isoをダウンロード。64ビットシステム、AMDまたはインテルシステムの64ビット用にはubuntu-9.10-desktop-amd64.iso.torrentをダウンロード。

ブランクCDまたは空のUSBドライブ:
Ubuntu ISOの書き込み、またはUbuntuブートの読み込むに必要となります。修ドライブでやる場合、Windows用またはLinux用のUNetBootinをダウンロードし、USBドライブを接続、ダウンロードされたISOイメージへ読み込みます。全データのバックアップ: Windows 7インストール済みの環境でこの作業を行う場合で、ファイルなどが存在する場合、全てのデータのバックアップを取っておくことを強く奨励します。通常の場合、問題ないはずですが、問題が起きてからなくなってしまった、というのはあまりにも悲しいのでバックアップはとっておいてください

自由な時間:
クリーンシステムにOSを2つインストールするには少なくとも2時間は見ておいた方が良いかと思います。データなどの移動やコピーをしなくてはならない場合にはそれ以上必要かと。

ハードドライブの設定

システム上に何もインストールされていない場合、またはデータのバックアップが終了し、まっさらな状態から始める場合、パーティション設定まで進みます。Windowsが既にインストールされている場合でもUbuntu用にスペースを作ることは可能です。

Windowsインストール済みの場合:Windows 7がインストールされているパーティションを縮小させる場合、不要なアプリやデータをシステム上から削除してください。(アンインストールにはRevo Uninstallerがおすすめです)。
また、コンピュータのC:ドライブ上にどの程度の空き容量があるのかを確認し、スタートメニューの検索ボックスに"disk management"と入力し、エンターキーを押します。Windows 7はハードドライブ上に2つのパーテェションを作成します。そのうちの一つは100MBほどの大きさでシステム復元に必要なデータを格納しているので、これには触らないでください。大きいほうのパーティションを右クリックし、「パーティションを縮小」を選択。


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ハードディスクの中で何かが起きている音がし、「しばらくお待ちください」のメッセージが表示されてからしばらくするとどのくらいWindowsパーティションを縮小できるかが表示されます。


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Windowsが返してきた容量と確認したパソコンの空き容量が一致しない場合はキャンセルし、ハードディスクをデフラグし、How-To Geekの記事に従って作業してみてください。ディスクマネージメントツールをもう一度起動させ、ボリューム圧縮を再度実行し、可能な限りスペースをあけておいてください。

システムのパーティション::ハードドライブのパーティションを3つに設定します。一つはWindows OSとWindows上で動くアプリケーション用、もう一つはUbuntuとUbuntu用アプリケーション用、最後の一つはどちらからでもアクセス可能なデータを保存しておくパーティションになります。文書、音楽、写真、アプリケーションプロフィールなどをこのパーティションへ格納。大きさ的には3つ目のパーティションが最大となります。この記事ではこのパーティションを「ストレージ」と呼ぶことにします。

パーティション分けの方法ですが、今回はLinuxベースのハードドライブ用ツール『GParted』を使用します。Live CDをダウンロードすることも可能ですが、Ubuntuのインストーラーを既にダウンロードしているはずなので「live」をブートし、GPartedをそこから起動させます。

Ubuntuのデスクトップの左上にあるシステムメニューから管理メニュー>GPartedを選択。


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選択すると、システムのハードドライブとパーティションが表示されます。Linux用とストレージ用のスペースを作成しますが、Windows用には作成しません。Windowsをインストールする際にWindowsはリカバリ用パーティションとOS用のスペースを確保するので、Windows用に作成する必要はありません。

私のシステムの場合、Windows用に15GB、Ubuntu用に15GB、それ以外の部分を全て「ストレージ」としていますが、サイズの大きいゲームやアプリを多く使用する方であれば、もう少し大きめにとってもよいかと思います。割り当てられていないスペースをクリックし、左端にある「New」ボタンをクリック、「Free space preceding」セクションで上ボタンを長押し、またはメガバイト数を入力してWindows用のスペースを前方に残しておきます。「space preceding」を設定したら、「New Size」セクションでUbuntuパーティションの実際のサイズを設定し、「Free space following」の部分はそのままにしておきます。

ファイルシステム下にある「unformatted」を選択し、Ubuntuにフォーマットを実行させ、「Add」をクリック。メインGPartedウィンドウへ戻り、2つのOSスペースの右にあるスペースをクリックし、再び「New」ボタンをクリックし、ファイルシステムを「ntfs」と設定します。「Storage」などのラベルを付け、"Add"をクリックし、メインGPartedウィンドウのチェックマークボタンをクリックし、変更を適用します。

ここまでの作業が終わったら『GParted』を終了し、右上の角にあるプルダウンメニューからシステムをシャットダウンします。

Windowsが既にインストールされている場合:フリースペース用のパーティションを縮小し、live UbuntuまたはGPartedへブートしたなら、Windows 7インストレーションとシステムリカバリツールを示す2つの「ntfs」パーティションの横にある「Unallocated」をクリック。15GB(あるいはそのくらいの大きさ)のフォーマットされていないパーティションを作成し、Ubuntu、などわかりやすい名前のラベルを付けます。

容量がまだまだ残っているのであれば、「ntfs」としてフォーマットし、「Storage」などのラベルを付けます。Ubuntuパーティション分の容量で、HDDのスペースがギリギリの場合、メディアファイルなどをWindowsパーティションに残します。これは後に行う全削除+インストールの時に修正可能なのでご心配なく。Linuxに詳しい方であれば、swapスペースがどこへいくのか、というのがそろそろ気になっているかも知れませんが、ちゃんと作成します。ただし、パーティションとしては作成しません。

Windows 7のインストールと設定

Windows 7のフルコピーまたはアップグレード用のインストールディスクをDVDドライブへ入れます。CDまたはDVDドライブからブートされるようにシステムが設定されていない場合、「Boot options」用のボタンをスタートアップから探します。またはシステム作成者のヘルプガイドでBIOS設定のブートオーダーの変更方法について調べてみてください。

Windows 7のインストレーションに従って進みます。インストール方法は「カスタム」を必ず選択し、ハードディスクの先頭部分に作成した割り当てられてないスペースへインストールします。NTFSフォーマットしたメディア/ストレージ用スペースではないので注意してください。:


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Windows 7のインストールを行い、Windowsデスクトップが表示されるところまで進めます。プログラムやアプリケーションは任意で設定してください。ここで行いたいのは写真、音楽、動画、その他のファイルをストレージパーティションに保存できるように設定し、ライブラリからこれらのファイルを全て読み込める状況を設定することです。

スタートメニューからコンピュータをクリックし、Storage(またはStorage用に付けた名称のパーティション)をダブルクリック。パーティション内で右クリックし、新規フォルダを作成し(またはCtrl+Shift+N)、両方のシステムからファイルへのアクセスが可能になるように設定します。

私の場合、文書、音楽、写真、動画、ゲーム、データファイルなどのフォルダを作成し、メディアファイルをここへコピーします。今すぐ行ってもよいですが、もうひと手間加えてからのほうが良いかもです。

左側のサイドバーに文書/音楽/写真/動画用のライブラリがあるはずです。デフォルトではメインWindowsドライブにあるマイピクチャなどのパブリック共有フォルダが指定されているのでライブラリのいずれかをクリックすると、メインパネルの上部に「Includes: 2 location...」というテキストが表示されているのが見えます。「2 locations,」の青いテキスト部分をクリックし、下にある各フォルダをクリックし、右手にある「Remove」をクリック。その後、ストレージディスクにある該当フォルダを選択し、「Add」をクリックします。音楽、写真、動画などのフォルダに対して該当フォルダの割当をそれぞれ行います。


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クイックアクセス用に他のライブラリを追加したい場合、デスクトップ上で右クリックし、New>Libraryから手順に従ってください。Windows用の操作は以上になります。

これからUbuntu CDまたはUSBメモリを使ってシステムへ挿入する作業に入ります。自動再生プロンプトは無視して、システムを再起動します。

Ubuntuのインストールと設定

コンピュータを再起動すると今回はUbuntu Live CDまたはUSBブートドライブからの起動となります。システムが起動したら言語を選択し、「Try Ubuntu without any changes to your computer(コンピュータ上の設定を変更せずにUbuntuを起動する)」を選択すると、CDまたはUSBメモリから読み込まれた「live」デスクトップが起動します。

起動が完了したら、右上にあるネットワークアイコンからインターネットへの接続を試みます。これでネットワークがうまく動いているかどうかの確認が可能です。(システムインストールの間、ネットを見て時間をつぶすことも可能になります。)デスクトップの「Instal」リンクをクリックし、言語、地域、キーボード情報などを入力、「Prepare disc space」セクションまで進んだら「Specify partitions manually(パーティションを手動で指定)」を選択し、次へ進みます。

Windows用の2つのntfsフォーマットパーティションの後にあるフリースペースを選択し、下にある「Add」ボタンをクリックします。これでパーティションのサイズは正しく設定されるはずです。唯一変更が必要なのは「/」をマウントポイントとして設定することだけです。画面は下記のような状態になっているかと思います。:


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OKをクリックし、Ubuntuインストールを完了させます。

Windows 7インストールが認識された場合、インポート設定を行うかどうかを聞いてきます。私の場合はだいたいスキップしてしまうのですが、設定をインポートしたい場合は「Yes」を選択してください。インストールが完了するまで待ち、CDまたはサムドライブを取り外し、システムを再起動します。再起動の際に、OSオプションのリストが表示されます。この画面の表示設定順番なども後に変えられます。ここではとりあえずUbuntuへ進みます。

ここではWindowsで行ったのと同様のフォルダアクセスの変更を行います。「Places」メニューをクリックし、「Home Folder」を選択し、左サイドバーを確認すると文書/写真などへのリンクがあるはずですが、これらは全てHome Folder内のフォルダへリンクしています。これはWindowsが読み込めないLinuxドライブ上にあります。フォルダのいずれかをクリックし、右クリックでRemoveを選択します。


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左サイドバーに「Storage」パーティションが表示されますが、名称は表示されません。パーティションをダブルクリックし、インストールする際に登録した管理者パスワードを入力すると、文書/音楽などのフォルダが表示されます。これらのフォルダを他のフォルダがある場所までドラッグすると、「Places」メニュー、または開いている任意のファイルエクスプローラからこれらにアクセスできるようになります。

UbuntuはWindows 7とStorageドライブをブートアップの際にマウントしませんが、ストレージドライブへのアクセスはいつでも可能となります。これを修正するには、「システム>管理メニュー」からソフトウェアリソースを開き、アプリケーションの下にあるUbuntuソフトウェアセンターからUpdateを選択し、 Restricted、Multiverse、Proposed、Backportsなどチェックされていないソースにチェックを入れ、ソフトウェアソースの再読み込みに同意します。


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そこからアプリケーションメニューを開き、Ubuntuソフトウェアセンターを選択。ここでは"ntfs-config"を検索し、NTFS設定ツールをダブルクリック。インストールが済んだらソフトウェアセンターを終了します。

StorageまたはWindows 7のパーティションがマウントされたらPlacesを開き、左サイドバーにあるドライブの横にあるイジェクトアイコンをクリックします。次に「システム>管理メニュー」からNTFS設定ツールを選択。「/dev/sda1」、「/dev/sda2」などのパーティションリストが表示されるはずです。

Storageドライブのみをアクセス可能にしたい場合、Storageドライブは「/dev/sda3」のような感じで表示されているはずです。一番目、二番目に表示されるオプションではないので注意してください。「Add」のボックスにチェックを入れ、「Mount point」の欄をクリックして名称を設定し(Storageなどがわかりやすくてよいかと思います)、「Apply」をクリック。

読み込み/書き込みアクセスを許可するように次のウィンドウの両方のボックスにチェックを入れ、OKを選択すれば完了です。これでこのパーティションに入っているデータはWindows/Linuxのいずれからでもアクセス可能です!

Ubuntuへスワップを追加

「スワップ」メモリはシステムメモリが不足してきた際に、使われていないメモリ領域の内容を一時的にハードディスクに退避させ、必要に応じてメモリに書き戻す動作のことです。最近までこれ専用に別のパーティションを作成していたのですが、メモリ量が十分にあるシステムではスワップは必ずしも必要ではなく、ハードドライブのどこかに存在するファイルとしてあれば十分だということが分かってきました。スワップを追加するためのインストラクションはUbuntu help wikiのページに詳しく説明されています。

スワップファイルの場所として提案されている場所「/mnt/swap/」をStorageが格納されている場所「/media/Storage」に割り当ててやっても十分かと思います。

Firefoxなどのプロフィールの共有+α

WindowsとUbuntuを仲良く共存させる設定はここで終わりですが、過去記事デュアルブートの際に使用するデータを一つにまとめる方法(英語)も一読する価値があるかと。

Linux/Windows間でFirefox、ThunderbirdやPidginなどのプロフィールを共有するための方法やその他のデュアルブートトリックが説明されていますのでもう一歩上を目指すならぜひ!

また、一つのOSを使用中にもう一つにスイッチしなくてはならない場合などに便利なVirtualBoxで仮想マシンを作成する方法(英語)、も合わせてどうぞ。

Ubuntuではインスタンスをいくつでも作成でき、Windows 7のProfessional/Ultimateはアクティベートされてないコピーに対して寛容なので、いろいろ試してみてください(重複使用の場合のアクティーベートの方法はこちら(英語)から)。

かなり長い記事となってしまいましたが、他に補足などがあればぜひコメントで教えてください!


Kevin Purdy (原文/まいるす・ゑびす)
 

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